
日本版DBSの話は理解できてきたけれど、
結局これって 今すぐやらないといけない義務 なの?

これは、多くの方が一番気になっているポイントではないでしょうか。
- 義務なら、早く対応しないとまずい
- 義務じゃないなら、まだ様子見でいい?
- でも、あとから急に変わるのでは…
この第4回では、
日本版DBSの“今の法的な位置づけ”を、できるだけ分かりやすく整理します。
まず結論から|「すべての事業者に一律で義務」という制度ではない
最初に結論です。日本版DBSは、現時点では「すべての事業者に一律で義務」という制度ではありません。
ただし、将来的な義務化を見据えて、段階的に進めていく制度という点が、とても重要です。
「義務ではないから、何もしなくていい」とも言い切れないのが、日本版DBSの特徴です。
「義務」と「努力義務」の違いを整理
ここで、言葉の整理をしておきましょう。
義務とは?
- 法律で「必ずやらなければならない」と定められている
- やらないと、指導や処分の対象になる可能性がある
努力義務とは?
- 法律上「やることが望ましい」とされている
- 直ちに罰則があるわけではない
- ただし、無視してよいという意味ではない
👉
努力義務は、「今後、義務に移行する前段階」として使われることが多い言葉です。
日本版DBSは「いきなり義務」にしなかった
こども性暴力防止法では、
日本版DBSについて
- すぐにすべてを義務化する
- 一律に同じ対応を求める
という形は取っていません。
その理由は、とても現実的です。
理由① 関わる事業や働き方が幅広すぎるから
- 学校
- 保育・福祉
- 習い事
- 訪問型サービス
- 個人事業主や業務委託
同じ「子どもに関わる仕事」でも、業務内容や規模はバラバラです。
👉
一気に義務化すると、現場が混乱するという問題があります。
理由② 犯罪歴という情報の扱いが非常に慎重だから
日本版DBSは、
- 極めてデリケートな個人情報を扱う
- 人権・プライバシーへの配慮が欠かせない
という性質があります。
だからこそ、まず制度を理解してもらい、慎重に運用しながら広げていくという進め方が選ばれています。
では「今は何もしなくていい」のでしょうか?

ここが、一番悩ましいところですよね。
答えは、「義務ではないが、知っておく・準備しておく価値は高い」です。
なぜなら、実務の世界ではよく次のような流れが起きるからです。
- 最初は努力義務
- 対象業種が明確化される
- 一部が義務化される
- 「対応しているか」が問われるようになる
この段階で初めて制度を知ると、「もっと早く知っておけばよかった…」となりがちです。
「義務でなくても影響が出る」場面とは?
日本版DBSは、罰則だけで動く制度ではありません。
たとえば、
- 保護者から「日本版DBSには対応していますか?」と聞かれる
- 取引先や行政から体制を確認される
- 採用や業務委託の説明で制度への理解が求められる
といった形で、信頼や説明責任の場面で影響が出てきます。
今の段階で考えておくと安心なこと
現時点で、無理にすべて対応する必要はありません。
ですが、次のような点を整理しておくと安心です。
- 自分の事業は、日本版DBSと関係がありそうか
- 子どもと直接・継続的に関わる業務があるか
- 雇用や業務委託の形態はどうなっているか
「関係あるかどうかを知る」だけでも十分な一歩です。
日本版DBSは「罰する制度」ではありません
ここで、もう一度大切な点を確認します。
日本版DBSは、
- 誰かを締め付けるため
- 違反者を探すため
の制度ではありません。
目的は一貫して、子どもを守るための環境づくりです。
だからこそ、
- 段階的に
- 無理のない形で
- 社会に浸透させていく
という設計になっています。
まとめ|第4回のポイント
- 日本版DBSは、今すぐ一律義務ではない
- 努力義務を含め、段階的に進む制度
- 「知らなくていい」制度ではない
- 早めに理解しておくことが、後の安心につながる
「今すぐ何かしないといけない」と焦る必要はありません。
でも、「全く関係ない」と思い込むのも危険です。
このバランス感覚を持つことが、日本版DBSとの正しい向き合い方です。
ご相談はこちらから!

