こども性犯罪防止法(日本版DBS)の対象となる事業者とは

ガイドラインをもとに、できるだけ網羅的に解説します。

キリヒラク
キリヒラク

こども性犯罪防止法や日本版DBSについて調べ始めると、
多くの方が、ここがわかりにくい点かと思います。

  • 業種名だけを見ても、よく分からない
  • 自分の事業がどこに当てはまるのか判断できない
  • 小規模・個人事業だから関係ないと思ってしまう

ですが、ガイドラインでは、
「業種名」ではなく、「実際に何をしているか」を重視しています。

このページでは、
ガイドラインの考え方に沿って、順番に整理していきます。

対象となる事業者は、大きく分けて次の2つです。

  • 学校設置者等
  • 民間教育保育等事業者

いきなり細かい分類を見るよりも、まずはこの「2つの柱」を頭に入れてください。

① 学校設置者等とは

「学校設置者等」とは、
法律にもとづいて設置された学校を運営する立場のことです。

たとえば、

  • 小学校・中学校・高校
  • 特別支援学校
  • 幼稚園、認定こども園
  • 認可保育所
  • 児童相談所
  • 高等専門学校
  • 専修学校(高等課程)
  • 児童養護施設
  • 児童発達支援、放課後等デイサービス

などが該当します。

ここでは、国・自治体・学校法人などが設置者になります。

この区分に該当する場合、基本的には 制度対応を前提として考える必要がある と理解してください。

② 民間教育保育等事業者とは

多くの方が該当する可能性があるのが、こちらです。

民間教育保育等事業者とは、学校以外で、子どもに対して教育・保育・指導・支援などを行う事業者を指します。

ポイントは、「民間」であることと、子どもと直接関わる活動を、事業として行っているかです。

民間教育保育等事業者に含まれる主な分野

ここからが重要です。
こども家庭庁が示すガイドラインでは、次のような分野が想定されています。

1. 教育分野

  • 専修学校(一般家庭)
  • 陸上自衛隊高等工科学校
  • 学習塾
  • スポーツクラブ

上記の判断ポイントは、次の要素が組み合わさるほど、対象性は高くなります。

  • 子どもに知識や技能を教えている
  • 対面で行われている
  • 継続的に実施されている(一定期間)
  • 事業者が用意した場所で行われている
  • 子どもと1対1、または少人数になる場面がある

「習い事だから大丈夫」とは限りません。

2.児童福祉、障害福祉分野

  • 認可外保育所
  • 放課後児童クラブ(学童保育)
  • 病児保育事業
  • 妊産婦等生活援助事業
  • 居宅介護、同行援護、行動援護、短期入所又は重度障害者等包括支援

これらは、子どもと継続的に、密接に関わる業務が前提となっているため、制度との関係性は非常に強い分野です。

「誰が対象になるのか」も重要です

事業者だけでなく、その事業で子どもと関わる人も対象になります。

ガイドラインでは、「教員等」「教育保育等従事者」といった考え方が示されています。

ここで大切なのは、雇用形態ではありません。

  • 正社員
  • パート・アルバイト
  • 業務委託
  • 外部講師
  • ボランティア

立場に関係なく、子どもと直接関わる業務を行うかが判断の軸になります。

特に注意が必要なポイント

次のような場合は、「対象にならない」と即断しないでください。

  • 短期間・単発の関わり
  • イベント時だけのスタッフ
  • 実習生・研修生
  • 外部から来る講師

子どもと直接、閉じた空間で関わる可能性があれば、制度上の配慮が必要になるケースがあります。

対象かどうか迷ったときの簡易チェック

次の質問に答えてみてください。

  • 子どもと対面で関わる仕事ですか?
  • その関わりは、事業として行われていますか?
  • 継続的、または反復的に行われますか?
  • 1対1、または少人数になる場面がありますか?

「はい」が複数当てはまる場合、制度との関係を一度整理しておくことをおすすめします。

「対象=すぐに何かをしなければならない」ではありません

ここで安心していただきたいことがあります。

対象になり得るからといって、すぐに厳しい義務が課されるわけではありません。

この制度は、

  • 段階的に整備される
  • 事業の実態に応じた対応が想定されている

という特徴があります。

大切なのは、「自分の事業は関係がありそうだ」と気づくことです。

気づくことができたら、制度がスタートする前に早めに少しづつ準備をしておくと、あわてることなくじっくりと対応を考えることができます。

次にやるべきことは何か

ここまで読んで、

  • もしかしたら対象かもしれない
  • 何となく関係がありそう

そう感じた方は、次のステップに進んでください。

「法施行までに準備すること・準備の流れ」のページで、
何を・いつ・どの順番で整えるのかを、
できるだけ具体的に解説しています。

不安な場合は、一人で判断しなくて大丈夫です

対象かどうかの判断は、事業の内容・運営方法・現場の実態によって変わります。

  • ネットで調べても判断できない
  • 読めば読むほど分からなくなる

そう感じたら、それは自然なことです。

制度を理解し、事業に当てはめる作業は、行政書士、社会保険労務士、弁護士などの専門家と一緒に整理した方が、結果的に早く、確実です。

ご相談はこちらから!