動物取扱責任者とは?役割・資格・登録の流れを徹底解説|行政書士がわかりやすくサポート

キリヒラク
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こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。

ペットビジネスを始めるなら、絶対に外せないのが「動物取扱責任者」の存在です。

リク
リク

なんとなく必要って聞いたけど、具体的に何する人?

アイミ
アイミ

資格って何が必要なの?経験ってどれくらい?

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こんな疑問を持っている方のために、今回は動物取扱責任者について役割・資格要件・登録の流れ・行政書士に依頼するメリットと流れを徹底解説。
さらによくある質問も6つご用意しました。これを読めば、開業準備の不安もきっと解消します。

動物取扱責任者は、動物の適正な飼養・保管・管理を徹底する責任者です。
ただ名前だけ置くのではなく、以下のように幅広い役割があります。

主な役割と業務内容

項目内容
衛生管理飼養・保管施設の清掃、動物の健康管理、感染症予防措置の実施
飼養・保管方法の統括飼育方法・給餌・給水方法・動物ごとの管理方法の統一と指導
従業員教育従業員への動物愛護・管理法、動物福祉の指導・教育
立入検査対応行政の立入検査・調査の窓口となり対応、記録の提示・報告
年1回の研修受講必ず年1回の「動物取扱責任者研修」を受講し、最新法令・管理方法を学ぶ
記録帳簿の管理販売・保管・訓練などの記録を5年間保存し、適切に管理

特に衛生管理と法令遵守の管理は事業の信用を保つためにもとても重要です。

動物取扱責任者になるための資格要件

  • 愛玩動物飼養管理士(1級・2級)
  • 愛玩動物看護師
  • ペットトリマー・ドッグトレーナー等の民間資格(自治体指定のもの)
  • 獣医師
  • その他、自治体が認める資格

※自治体によって認められる資格に若干違いがあります。事前確認が重要です。

動物取扱責任者になるための実務経験

半年以上の実務経験(原則6ヶ月以上の勤務経験)が必要です。
しかも経験内容は開業しようとする動物取扱業の種別と一致している必要があります。

販売業

動物の販売を行う業種(ペットショップ、ブリーダーの譲渡販売など)

実務経験の例

  • ペットショップでの犬猫・小動物・観賞魚・爬虫類の販売スタッフ
  • ブリーダー業務での動物の繁殖・販売・顧客対応
  • ペットオークション・展示販売会の販売担当
  • 動物関連の移動販売車・イベント販売業務
  • 爬虫類・エキゾチックアニマル販売業務

保管業

動物を預かる業種(ペットホテル、ペットシッター、トリミングサロンなど)

実務経験の例

  • ペットホテルでの犬猫の預かり管理・ケージ清掃・給餌給水・散歩
  • トリミングサロンでのトリミング・シャンプー・保定
  • ペットシッター業務での訪問によるペットの世話
  • 爬虫類・鳥類の預かり・飼養管理スタッフ
  • ドッグラン・一時預かり施設での動物管理

貸出業

動物を他人に貸し出す業種(イベント用動物、動物プロダクションなど)

実務経験の例

  • 映画・CM・ドラマ等撮影現場での動物管理
  • 移動動物園の動物貸出管理・輸送・現地飼育管理
  • ペットレンタル業務(犬・猫・小動物・爬虫類・鳥など)
  • ウェディングフォト・広告撮影用動物の貸出担当
  • イベント動物展示スタッフ(ふれあいコーナーなど)

訓練業

動物のしつけや訓練を行う業種(しつけ教室、ドッグトレーナーなど)

実務経験の例

  • ドッグトレーナーとしての犬の訓練指導
  • しつけ教室での飼い主指導と犬の基本訓練
  • 盲導犬・介助犬・警察犬の訓練補助・調教スタッフ
  • ペットホテルでのしつけサービス担当
  • 問題行動の矯正訓練担当
  • 犬の保護施設での行動改善訓練業務

展示業

動物を観覧目的で展示する業種(動物園、ふれあい動物園、水族館など)

実務経験の例

  • 動物園での動物飼育・管理スタッフ
  • 水族館での魚類・海獣類の飼育管理・ショー担当
  • ふれあい動物園・移動動物園の動物飼育・管理
  • ペットショップ内ふれあいコーナーの動物管理
  • エキゾチックアニマルカフェの動物管理・接客
実務経験のカウント方法
  • 同一事業所での勤務経験が原則
  • アルバイト・パートでもOK(ただし証明書が必要)
  • 業務内容・期間・業種が分かる実務経験証明書の取得が必須

まとめ

種別実務経験例
販売業ペットショップ販売員、ブリーダー、イベント販売など
保管業ペットホテル、トリマー、ペットシッター、ドッグラン管理
貸出業撮影現場動物担当、移動動物園、ペットレンタル
訓練業ドッグトレーナー、盲導犬訓練士、行動矯正担当
展示業動物園飼育員、水族館飼育員、ふれあい動物園

動物取扱責任者の登録・選任の流れ

動物取扱責任者は、動物取扱業の登録を行う際に必ず選任することが法律で義務づけられている役職です。
ここでは、実際にどんな流れで登録・選任していくのか、順を追って詳しく解説します。

開業計画・事業所の準備

まず、動物取扱業(ペットホテル・ショップ・しつけ教室など)を開業する計画を立て、事業所となる施設を準備します。
※事業所の所在地によって、必要な施設基準も異なるため事前確認が重要です。

動物取扱責任者候補者の要件確認

資格+半年以上の実務経験があるか確認します。

  • 資格証明書の用意(写し)
  • 実務経験証明書(勤務先の証明書)

※要件を満たしていない場合、新たに資格取得や経験の積み直しが必要。

保健所へ事前相談

開業予定地の管轄保健所(動物管理センター)へ、事前に動物取扱業登録申請の相談を行います。
ここで、事業内容・事業所の構造・設備・責任者要件の確認を受けます。

  • 提出予定の書類も確認
  • 施設基準の指摘・アドバイスももらえる
必要書類の準備

登録申請・責任者選任に必要な書類を揃えます。

【必要書類の例】

  • 動物取扱業登録申請書
  • 動物取扱責任者選任届
  • 資格証明書(写し)
  • 実務経験証明書
  • 事業所の平面図・設備配置図
  • 誓約書
  • 登録手数料
動物取扱業登録申請+責任者選任届の提出

保健所の窓口で、登録申請と同時に動物取扱責任者選任届を提出します。
申請書と添付書類の記載内容・整合性も確認されます。

実地検査

事業所の設備・施設が、動物の飼養保管の基準を満たしているかを保健所の担当者が現地で確認します。
衛生管理、動物の安全性、ケージ・給餌設備、換気状況などを細かくチェック。

登録証の交付

実地検査と書類審査に問題がなければ、動物取扱業登録証と動物取扱責任者の選任完了通知が交付されます。
これで開業可能になります。

年1回の法定研修の受講

登録後は、毎年1回の動物取扱責任者研修の受講が義務となります。
受講しないと登録取消や営業停止処分の対象になるため要注意。

行政書士に依頼するメリットと流れ

動物取扱責任者の選任・動物取扱業登録の手続きは、書類の種類も多く、内容も複雑です。
さらに自治体によって求める内容・施設基準が異なるため、事業者が自力で進めるのはかなり大変。

ここで行政書士に依頼するメリットと流れを整理します。

  • 資格・実務経験の要件確認と事前相談
    開業者自身や候補者の資格・経験が要件を満たしているかを確認し、不足があれば取得方法・証明方法をアドバイス
    自治体への事前相談も代行または同行し、開業プランに沿った計画を提案できます。
  • 必要書類の作成・添付書類の整備
    書類作成ミスや記入漏れは申請の差戻し原因。
    行政書士なら、動物取扱業登録申請書・選任届・平面図・誓約書・実務経験証明などを正確・迅速に作成・整備します。
  • 実地検査の事前チェック・改善指導
    施設の平面図と基準を照らし合わせ、事前に施設基準の適合確認・改善点の助言を行います。
    検査当日の立ち会いも可能。
  • 行政への交渉・補正対応も安心
    申請後、保健所からの追加資料の要請・補正指示への迅速対応、必要なら行政との交渉・調整も代行。
    開業スケジュールを遅らせず、確実な登録取得をサポートします。
  • 開業後の帳簿管理・更新手続きもサポート
    動物取扱業には帳簿の記録義務もあり、これを怠ると指導や営業停止処分の恐れ。
    行政書士なら帳簿の記録方法、法定研修の受講手続き、登録更新手続きも継続サポートできます。

このように、煩雑な手続きを丸ごと代行できるのが、行政書士に依頼する最大のメリットです。

よくある質問

自宅でペットホテルを開く場合も必要?
必要です。事業所ごとに1名選任が義務です。
資格だけで実務経験がなければなれない?
なれません。資格+半年以上の実務経験の両方が必要です。
実務経験はアルバイトでも大丈夫?
大丈夫です。ただし勤務先から実務経験証明書が取得できることが条件。
動物取扱責任者研修を受けないとどうなる?
登録取消や営業停止などの処分対象になる恐れがあります。
複数店舗を持つ場合、責任者は各店舗ごと必要?
はい。各営業所ごとに1名ずつの選任が必須。
自分の名前を責任者にしてもいい?
もちろんOK。要件を満たしていれば、開業者本人でも構いません。

まとめ

  • 動物取扱責任者は、ペットビジネスで絶対に必要な管理者
  • 資格+半年以上の実務経験が必須
  • 毎年研修の受講も義務
  • 行政書士なら要件確認・書類作成・行政対応までフルサポート
リク
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自分でできるか不安

アイミ
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