
こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。
近年、ペットの高齢化や家族化が進み、ペットの葬儀や火葬のニーズも年々高まっています。
そうした中、

ペット霊園を開設したい

動物火葬施設を設置したい

というご相談をいただくことも増えています。
しかし、ペット霊園の開設には行政からの許可や届出が必要であり、いくつかの法令が関わってくるため注意が必要です。
この記事では、ペット霊園の許可要件と開設の流れについて、初心者の方にもわかりやすく解説いたします。
ペット霊園開設には許可が必要?
まず確認したいのは、「ペット霊園」と言っても
- 遺体を火葬する火葬施設
- 遺骨を埋葬する墓地
この2つで関わる法令や許可が異なるという点です。
特に注意すべきは、火葬施設の設置です。
これには「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)」の規定が適用され、原則として市町村長の許可が必要になります。
一方、遺骨を納骨・埋葬するだけの施設(墓地部分)は、自治体の条例により設置基準や届け出が定められているケースが多いため、事前に必ず確認しましょう。
動物火葬施設の設置許可と要件
ペットの火葬炉を設置する場合、以下の要件を満たし、設置許可申請を行う必要があります。
許可の種類
一般廃棄物処理施設設置許可(廃掃法第8条)
許可を管轄する行政
施設の所在地を管轄する市町村の環境課など
許可要件(例)
- 火葬炉の構造が環境基準に適合すること
- 周辺住民への事前説明・同意
- 施設敷地の用途地域(都市計画法)の制限をクリアしていること
- 煙や臭い、騒音対策が施されていること
- 必要書類の整備(設計図、仕様書、近隣説明資料等)
※要件は自治体ごとに異なるため、必ず事前相談を行いましょう。
動物取扱業登録が必要なケースも
もしペット霊園で遺骨の一時預かりやペット葬儀の受託などを行う場合には、別途動物取扱業「保管」の登録が必要になるケースもあります。
動物取扱業「保管」とは
ペットを預かる業務を行う場合に必要な登録(動物愛護管理法)
例えば、
- 遺体の一時預かり
- 火葬前の保管
- 遺骨の一時保管
などを行う場合は、動物取扱業の登録が必要になることがあるので、あわせて確認しましょう。
ペット霊園開設までの流れ
ペット霊園を開設するには、以下の流れで手続きを進めます。
- 計画立案・事前相談
地元自治体(環境課・保健所・建築指導課など)に計画を説明し、許可の要否と必要手続きの確認 - 周辺住民への説明・同意取得
苦情やトラブル防止のため、説明会や個別訪問で同意を得る - 火葬施設の設計・基準確認
環境基準を満たした火葬炉の設計・仕様の決定 - 動物火葬施設設置許可申請
必要書類を揃え、自治体へ申請 - 許可取得・施設施工・検査
許可後、施工開始。完成後に行政による検査あり - 営業開始・必要に応じて動物取扱業登録
火葬・埋葬サービス開始
行政書士に依頼する場合の流れ


ペット霊園を開設したいけど、手続きが複雑で不安…

住民説明や許可申請、何から始めればいいのかわからない…

という方のために、行政書士に依頼する場合の具体的な流れをご紹介します。
まずは行政書士事務所に無料相談を申し込みましょう。
ここで、以下のような内容をお伺いします。
- 開設予定地の場所や規模
- 火葬施設の設置予定の有無
- 葬儀のサービス内容(納骨堂・一時預かりなど)
- 予定しているオープン時期
この段階で必要となる許可や届出の種類・可能性を整理します。
計画内容をもとに、行政書士が役所(市町村・保健所・環境課など)へ事前相談を代行します。
- 必要な許可・届出の確認
- 要件(施設基準・用途地域の制限)の確認
- 手続きの流れや申請先、必要書類の確認
行政との折衝も行い、後々のトラブルを防ぐための準備を整えます。
火葬施設を設置する場合、近隣住民への説明・同意取得が必要です。
行政書士が
- 説明会資料の作成
- 説明のポイントや想定質問のアドバイス
- 必要に応じて説明会への同席
も行い、住民トラブルを未然に防ぐお手伝いをします。
許可申請には、多くの書類作成が必要です。
例えば、
- 火葬施設設置許可申請書
- 施設の設計図・仕様書
- 周辺地図・用途地域確認資料
- 説明会実施報告書
- 動物取扱業登録申請書(必要な場合)
行政書士がこれらの書類を一括作成し、申請も代行します。
不備がない状態でスムーズに手続きを進められるので安心です。
申請後、行政からの問い合わせや追加資料の指示が入ることもあります。
その際も、行政書士が窓口対応や資料修正・追加作成を迅速に対応し、許可取得までしっかりサポートします。
無事に許可が下りた後も、営業開始の届出や今後の運営に関するアドバイスを行います。
例えば
- 運営上必要な契約書や利用規約の作成
- 動物火葬時の記録義務の管理方法
- 動物愛護管理法改正への対応
など、開業後の実務についても、長く頼れるパートナーとして伴走します。
行政書士に依頼するメリット
- 許可取得までの手続きを一括で任せられる
- 行政との相談・折衝も任せられ、無駄な手戻りがない
- 周辺住民とのトラブルを防げる
- 書類作成の手間と不安を減らせる
- 開業後の運営面も継続サポートを受けられる

自分で手続きするのは不安…

行政とのやりとりに自信がない…

という方は、ぜひ行政書士へのご依頼をご検討ください。
まとめ
ペット霊園の開設には、火葬施設の設置許可をはじめ、自治体ごとの条例や手続きが関わります。
さらに、動物取扱業登録が必要になる場合もあり、慎重な計画と事前確認が不可欠です。
もし開設を検討されている方は、ぜひ行政書士にご相談ください。
許可申請から施設設計の助言、住民説明のサポートまで、トータルでバックアップいたします。
お気軽にお問い合わせくださいね。
ご相談はこちらから!