遺言を作れなくなる「境目」をご存じですか 〜実は、はっきりした線はありません〜

アイミ
アイミ

遺言って、いつまで作れるんだろう?

リク
リク

まだ判断はできると思うけど、大丈夫かな…

キリヒラク
キリヒラク

遺言について考え始めた方から、実際によく聞く疑問です。
とても大切なポイントなので、最初に結論をお伝えします。
遺言を作れる・作れないの“境目”には、
はっきりした年齢や線はありません。


だからこそ、
「まだ大丈夫だと思っていたのに、難しくなってしまった」
というケースが、現実に起きています。


この記事では、
遺言を作れなくなる境目とは何なのか
なぜ突然そうなるのか
を、専門用語を使わずに、やさしく解説します。

まず、よくある誤解からお話しします。

  • 80歳を超えたら作れない?
  • 認知症と診断されたらすぐ無理?
  • 会話ができれば大丈夫?

実は、どれも正解ではありません

遺言が作れるかどうかは、年齢でも、病名でもなく、「そのときの状態」で判断されます。

遺言に必要なのは「判断能力」です

遺言を作るために必要なのは、判断能力と呼ばれるものです。

難しく考えなくて大丈夫です。
要点は、次の3つです。

  • 自分が何をしているか分かっている
  • 内容を理解している
  • 自分の意思で決めている

この状態であれば、高齢であっても遺言は作れます。

逆に言うと、これが少しでも怪しくなると、問題になるということです。

判断能力は「ある・ない」の二択ではありません

ここが、いちばん誤解されやすいところです。

多くの方は、「判断能力がなくなる=何も分からなくなる」と思っています。

でも実際は、そうではありません。

判断能力は「段階的」に変わります

たとえば、

  • 普段の会話は問題ない
  • 昔の話はよく覚えている
  • でも、財産の話になると混乱する
  • 日によって理解力に差がある

こうした状態は、珍しくありません。

この段階になると、

「日常会話はできるけれど、
遺言のような重要な判断は慎重に見られる」

という状況になります。

「まだ大丈夫」と思っていたのに起きること

実務でよくあるのが、次のような流れです。

  • 本人は元気だと思っている
  • 家族も「まだ早い」と思っている
  • いずれ相談しよう、と先延ばし
  • ある日、体調を崩す・入院する
  • 状態が変わり、遺言作成が難しくなる

このとき、よく聞く言葉があります。

「ついこの前まで普通に話していたのに…」

でも、遺言は“普通に話せるかどうか”だけでは判断できません。

よくある「境目を越えてしまった」ケース

ここで、実際によくあるパターンをいくつかご紹介します。

ケース①:入院・投薬の影響

入院すると、薬の影響や体力低下で、判断力が一時的に下がることがあります。

ケース②:軽度の認知症

初期段階でも、内容によっては判断能力が疑われることがあります。

ケース③:急な事故や病気

脳梗塞・転倒・手術など、突然状況が変わることも少なくありません。

いずれも共通しているのは、

「遺言を作ろうと思っていたが、
その時点では難しくなっていた」

という点です。

境目が分からないからこそ「今」が大切です

ここまで読んで、
不安になってしまったかもしれません。

でも、必要以上に怖がる必要はありません。

大切なのは、

判断能力があるうちに、準備を始めておくこと

です。

遺言は、

  • 一度作ったら終わり、ではありません
  • 何度でも書き直せます
  • 完璧でなくても構いません

むしろ、「今の状態で作れるかどうかを確認する」
これが、とても大切な一歩です。

「今は作れるのか?」を知るだけでも意味があります

多くの方が、こんな不安を持っています。

  • 今の自分は、まだ作れる状態なのか
  • どこまで準備すればいいのか
  • 作らないという判断でもいいのか

これらは、一人で悩むより、専門家と一緒に整理した方が早いというのが正直なところです。

行政書士への相談は「作るため」だけではありません

行政書士に相談する目的は、

  • 今、遺言を作る必要があるか
  • 作るなら、どんな方法が合っているか
  • 今は見送っていいのか

を整理することです。

  • 相談したから必ず作る必要はありません
  • 「今はまだ」という結論も、立派な判断です
  • 家族と話し合う材料として相談する方も多いです

まとめ:遺言を作れるかどうかは、ある日変わります

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 遺言を作れる年齢の決まりはない
  • 必要なのは「判断能力」
  • 判断能力は段階的に変わる
  • 境目は、本人にも家族にも分かりにくい
  • だからこそ、元気なうちの準備が大切

もし今、

「まだ大丈夫だとは思うけど、少し気になる」

そう感じているなら、それが相談のタイミングです。

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