
相続手続きで
『戸籍を全部集めてください』
と言われたけど、正直よく分からない…

戸籍謄本と抄本って何が違うの?
附票?除票?聞いたことはあるけど、使い道が分からない…

相続のご相談で、圧倒的に多いお悩みがこの「戸籍関係の書類」です。
でも安心してください。
戸籍関係の書類は、一つひとつの役割を理解すれば、ちゃんと整理できます。
この記事では、
- 戸籍とは何か
- 戸籍謄本・抄本の違い
- 戸籍の附票とは何か
- 戸籍の除票とは何か
- 相続では「どれを」「なぜ」使うのか
- 初心者がよく間違えるポイント
を、専門用語をできるだけ使わずに解説します。
「戸籍」とは何ですか?
戸籍とは、日本人の「身分関係」を公的に記録したものです。
具体的には、
- 生年月日
- 父母との関係
- 婚姻・離婚
- 子どもの出生
- 死亡
などが記録されています。
なぜ相続で戸籍が必要なの?
相続では、「誰が法律上の相続人なのか」を、客観的な書類で証明しなければなりません。
その唯一の手段が、戸籍です。
戸籍謄本とは?
戸籍謄本(こせきとうほん)とは
戸籍謄本とは、その戸籍に載っている全員分の情報が記載された写しです。
- 配偶者
- 子ども
- 同じ戸籍に入っている家族全員
がまとめて載っています。
相続での使い道
- 相続人全員を確認するとき
- 金融機関・法務局の手続き
- 法定相続情報一覧図の作成
相続では、基本的に「戸籍謄本」が中心になります。
戸籍抄本とは?
戸籍抄本とは、戸籍の中から「特定の人だけ」を抜き出した写しです。
たとえば、
子どもが3人いる戸籍でそのうち1人分だけの情報
を取りたい場合に使います。
相続での位置づけ
昔はよく使われていましたが、現在の相続手続きでは、
「相続人全員を確認したい」という理由から、謄本を求められることがほとんどです。
戸籍の附票とは?(住所の履歴が分かる書類)
戸籍の附票(ふひょう)とは
戸籍の附票とは、その戸籍に記載されている人の「住所の履歴」を記録した書類です。
- いつ
- どこから
- どこへ引っ越したか
が分かります。
相続でなぜ必要?
特に不動産の相続で使われます。
- 登記簿上の住所と
- 亡くなったときの住所
が違う場合、「同一人物であること」を証明するために、戸籍の附票が必要になります。
戸籍の除票とは?
戸籍の除票(じょひょう)とは
戸籍の除票とは、その戸籍に記載されている人が全員いなくなり、使われなくなった戸籍のことです。
たとえば、
- 全員が転籍した
- 全員が死亡した
などの場合、その戸籍は「除票」になります。
相続での使い道
相続では、被相続人の「出生から死亡までの戸籍」を集める必要があります。
この過程で、
- 古い戸籍
- すでに除票になっている戸籍
も、重要な証拠書類になります。
「出生から死亡までの戸籍」とは?
「出生から死亡までの戸籍」とは?
これは、生まれてから亡くなるまでに作られた、すべての戸籍を意味します。
- 生まれたときの戸籍
- 結婚で新しくできた戸籍
- 転籍した戸籍
- 最後の戸籍(死亡の記載があるもの)
を、一つも漏れなく集めます。
理由は、「隠れた相続人がいないか」を確認するためです。
間違えやすい注意ポイント

①「最新の戸籍謄本だけ取れば足りる」と思ってしまう
なぜ間違えやすい?
役所や銀行で「戸籍謄本を出してください」と言われると、「じゃあ、今の戸籍を1通取ればいいんだな」と思ってしまいがちです。
でも、相続では足りません
相続では、出生から死亡までの“すべての戸籍”が必要です。
理由はシンプルで、
- 過去に結婚・離婚していないか
- 認知した子どもがいないか
- 養子縁組がないか
を途中の戸籍で確認する必要があるからです。
実務でよくある失敗は以下のとおりです。
- 最新の戸籍だけ提出
- 「前の戸籍も提出してください」と差し戻し
- 再度取り寄せで時間ロス
これを防ぐ方法としては「相続では必ず“出生から死亡まで”」この言葉を合言葉に覚えてください。
②「本籍=住所」だと思ってしまう
普段の生活では、
- 住所
- 本籍
を意識する場面がほとんどありません。
そのため、「今住んでいた市役所で全部取れるはず」と考えてしまいます。
ですが、実際はまったく別物です。
- 住所:住民票のある場所
- 本籍:戸籍が置かれている場所
本籍は、
- 生まれた土地
- 親の実家
- 昔住んでいた場所
になっていることも多く、本人ですら覚えていないケースが非常に多いです。
実務での困りごととしては
- 市役所へ行ったら「当市では取れません」と言われる
- 本籍地を調べるところからスタートになる
防ぐ方法としては、まずは「本籍地はどこか」を確認するということです。
(分からなければ、住民票を取ると本籍が記載されています)
③「疎遠な家族・連絡を取っていない家族は関係ない」と思ってしまう
感情的には、
「もう何十年も会っていない」
「相続に関わるはずがない」
と思ってしまいます。
でも、法律は感情を見ません。
相続では、戸籍上の関係がすべてです。
- 疎遠でも
- 仲が悪くても
- 何十年会っていなくても
戸籍に載っている子・配偶者・親は相続人です。
実務でよくあるトラブルとしては
- 相続手続きが終わった後
- 実は別の子がいたことが発覚
- 手続きのやり直し・トラブルに発展
防ぐ方法は以下のようなことがあげられます。
- 「感情」と「法律」を切り分けて考える
- 戸籍に出てきた人は、全員「相続人候補」と考える
④「戸籍謄本と戸籍抄本はどちらでも同じ」と思ってしまう
名前が似ているため、「抄本でも謄本でも、まあ同じだろう」と思われがちです。
ですが、実務では、以下のように大きな違いがあります。
- 戸籍謄本:戸籍に載っている全員分
- 戸籍抄本:特定の1人分だけ
相続では、「相続人が全員分かること」が重要なため、ほとんどの場面で謄本が求められます。
実務でのよくある失敗例としては
- 抄本を提出
- 「謄本で提出してください」と再提出
- 二度手間・時間ロス
このような失敗を防ぐ方法は以下のようなことがあげられます。
- 相続では「迷ったら謄本」
- 抄本は例外的な場面だけ
⑤「戸籍の附票や除票は特別な人だけが必要」と思ってしまう
附票・除票は、日常生活ではほぼ使いません。
そのため、「これは特殊なケースだけでしょ?」と思われがちです。
ですが、相続の場面では頻繁に必要です。
- 不動産の登記
- 登記簿上の住所と死亡時住所が違う
- 本籍地を移している
こうした場合、戸籍の附票や除票がないと手続きが進みません。
実務での困りごととしては以下のようなことがあげられます。
- 登記申請で止まる
- 「追加書類を出してください」と言われる
- どこで何を取ればいいか分からなくなる
これらを防ぐための意識、方法は以下のようなことがあげられます。
- 不動産がある相続=附票・除票が必要になる可能性大
- 早めに準備しておく
⑥「一度に全部の戸籍が取れる」と思ってしまう
マイナンバーやコンビニ交付が普及し、「まとめて取れるのでは?」と考えてしまいがちです。
でも実際は…
- 戸籍は本籍地の市区町村ごと
- 転籍していれば、その都度、その本籍地ごとに請求
つまり、全国の市区町村をまたいで取り寄せることも珍しくありません。
実務での負担はこのようなことがあります。
- 郵送請求を何度も行う
- 書類不備で再請求
- 数週間〜1か月以上かかることも
これらを防ぐための意識、方法は以下のようなことがあげられます。
- 「時間がかかる前提」で動く
- 早めに着手 or 専門家に依頼
相続の戸籍集めは、難しいから失敗するのではありません。
知らないから失敗するということが言えます。
- どれを取ればいいか
- なぜ必要なのか
- 次に何が必要になるのか
これを最初に整理できるかどうかで、相続手続きのストレスは大きく変わります。
行政書士に依頼すると何が楽になる?
戸籍収集は、
- 自治体が複数にまたがる
- 古い戸籍が読みにくい
- 何が足りないのか分からない
という理由で、精神的にも時間的にも負担が大きい作業です。
行政書士に依頼すると、
- 出生から死亡までの戸籍を漏れなく収集
- 除票・附票も含めて整理
- 相続関係説明図・法定相続情報一覧図まで作成
- 金融機関・不動産手続きにつなげられる
という形で、相続手続きを一気に前に進めることができます。
まとめ|戸籍書類は「相続の土台」です
最後にポイントをまとめます。
- 戸籍は相続人を確定するための最重要書類
- 戸籍謄本が基本
- 抄本は補助的
- 附票は住所の履歴
- 除票は古い戸籍
- 出生から死亡まで集める必要がある
- 不安な場合は専門家のサポートが安心
相続手続きは、「戸籍がそろえば、半分終わった」と言われるほど、戸籍が重要です。
もし、
- 何から取ればいいか分からない
- 本籍地が遠方・複数ある
- 平日に役所へ行く時間がない
というお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
状況に応じて、分かりやすく・丁寧にサポートいたします。
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