ドローン×海岸法|海岸での飛行に必要な許可と注意点をやさしく解説

キリヒラク
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こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。

アイミ
アイミ

きれいな海岸でドローン空撮をしてみたい

キリヒラク
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と思ったことはありませんか?

海と空の絶景を切り取るのは、ドローンならではの魅力のひとつですよね。
ですが、海岸でのドローン飛行には「海岸法」などの法律による規制や、管理者の許可が必要なケースがあることをご存じでしょうか?

今回は、ドローンと関係の深い「海岸法」について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

海岸法は、「海岸の保全」を目的とする法律です。
高潮や波浪、台風などの自然災害から、背後の人家や道路、港湾を守るために、海岸を管理し保全する仕組みを定めています。

この中には「海岸保全区域」という特別なエリアが指定されていて、そこでは次のような行為が許可制または禁止となっています:

  • 構造物の設置(撮影用機材含む)
  • 車両の乗り入れ
  • 工作物の設置・使用
  • 占用利用(イベントや長時間撮影など)

つまり、海岸でドローンを飛ばす行為が「占用」や「構造物の使用」とみなされる場合、事前に許可が必要となるのです。

関係する場面と、規制の目的

関係する場面規制の目的(理由)
海岸でのドローン撮影(静止・飛行)自然災害時の防災機能を守るため、無許可の占用を制限
機材・離着陸ポイントを長時間設置海岸浸食・損壊のリスク回避
多人数での空撮・ドローンイベント公共の安全確保・第三者の利用妨害の防止

特に砂浜や防潮堤の上での飛行は、思わぬトラブルや違反になりやすいポイントです。

アイミ
アイミ

少し飛ばすだけでも許可がいるの?

と感じるかもしれませんが、その海岸が保全区域に指定されているかどうかを事前に調べることが大切です。

許可取得の流れ|どこに申請すればいいの?

許可が必要かどうか、そして申請先はその海岸の管理者によって異なります

一般的な流れは以下のとおりです。

飛行予定地の確認

「○○海岸」「○○浜」などの名称で検索し、どの都道府県や市町村が管理しているかを調べましょう。
※海岸保全区域かどうかは、県庁の「海岸課」や「港湾課」などが公表している地図で確認できる場合もあります。

管理者への問い合わせ

電話やメールで「ドローンを飛ばしたい」「撮影目的」などを伝え、必要な許可・手続きについて聞きます。

書類の提出(必要な場合)

  • 使用許可申請書
  • 飛行計画書
  • 安全対策書

などの書類が求められることがあります。

許可書の交付と遵守事項の確認

許可を受けた後は、現地での注意事項や飛行時間帯の制限など、指示をしっかり守って撮影しましょう。

実務上の注意点

  • 海岸の管理者は複数いることがある
    国・県・市、または港湾管理者と重複することもあるため、必ず窓口を特定して確認を。
  • 保全区域かどうかは分かりにくい
    保全区域でなくても、条例や他法令で制限がある場合も。現地での確認が重要です。
  • 環境省・水産庁のルールが別にある場合も
    自然公園区域や干潟保全区域と重なる場合は、別途規制があります。

行政書士に依頼するメリット

リク
リク

申請が複雑…

アイミ
アイミ

管轄がよく分からない。

キリヒラク
キリヒラク

そんな不安を抱えている方には、行政書士への依頼がとっても役立ちます。具体的には以下のようなメリットがあります。

  • 管理者の特定・確認を全部任せられる
  • 必要書類の作成をまるっと代行
    申請書、飛行計画図、安全管理計画、賠償保険証明など、すべてプロが準備。記載漏れや形式不備による差戻しを防ぎます。
  • 事前相談や条件交渉まで対応
    「飛行エリアの条件」「期間」「占用料」など、役所とのやりとりも行います。こちらで調整して最適な許可内容を引き出します。
  • 複数箇所や複数法令の申請もスムーズに
    海岸法だけでなく、港則法・自然公園法・都市公園法など複数の法令をまたぐケースでも対応できます。
  • 当日のサポート付きで安心感が違う
    「許可書を見せるだけでいいの?」「担当者が来るらしいけど…」そんな不安も、現地同行や窓口対応が可能でしっかり安心です。

行政書士に依頼する流れ

初回事前相談・ヒアリング

飛行予定地・目的・日時・機体情報などを丁寧にヒアリングし、「どの法律に抵触する可能性があるか」を整理。

調査・窓口確認

飛行エリアは海岸法に定められた保全区域か/港湾区域か/漁港区域かを調査し、窓口を明確にします。

必要書類・手数料・スケジュールをご案内

「いつまでに何が必要か」「いつまでに申請すれば良いか」を具体的なスケジュールでご提案。

依頼して契約書締結

サービス内容・料金・事務スケジュールを明文化し、安心して依頼いただく形で契約します。

書類作成・申請前の調整

書類一式を作成し、窓口と事前協議。安全面や占用形態の確認、費用条件の擦り合わせまで対応

申請提出・フォローアクション

必要書類を窓口へ提出し、審査における不備指摘や補正依頼にも対応します。

許可取得・内容精査

許可証を代引受し、許可内容(期間・条件・禁止事項)をわかりやすくお客様にご説明。

当日対応サポート(相談対応・同行可能)

許可書提示のタイミングや管理者からの注意点説明対応、万が一の事故時の対応も事前にサポートいたします。

まとめ|美しい海岸を安全に、正しく楽しもう

海岸でのドローン飛行は、自然の魅力を最大限に活かした撮影ができる反面、法令上の手続きやマナーの遵守が不可欠です。

飛行予定地が「海岸保全区域」に指定されているかを調べ、必要があればしっかり許可を取得しましょう。

安全・安心な空撮を通じて、あなたの作品や業務がもっと素晴らしいものになりますように。

不安や不明点があれば、ぜひ行政書士にご相談くださいね。

海岸管理者一覧(30件)

No都道
府県
海岸名管理者(部署)電話番号メールアドレス
1宮崎県細島海岸宮崎県 河川課0985‑26‑7184kasen@pref.miyazaki.lg.jp
2宮崎県美々津海岸宮崎県 河川課0985‑26‑7184kasen@pref.miyazaki.lg.jp
3宮崎県延岡海岸宮崎県 河川課0985‑26‑7184kasen@pref.miyazaki.lg.jp
4鹿児島県指定海岸鹿児島県 河川課099‑286‑3590mizukan@pref.kagoshima.lg.jp
5鹿児島県鹿児島漁港周辺海岸鹿児島県 漁港漁場課099‑286‑3454gyokanri@pref.kagoshima.lg.jp
6鹿児島県農地接岸海岸鹿児島県 農地防災係099‑286‑3281fdbousai@pref.kagoshima.lg.jp
7北海道道有海岸北海道 漁港漁場課011-204-5473
8青森県複数海岸青森県 河川砂防課017‑734‑9670
9岩手県釜石海岸岩手県 宮古土木センター0193-65-0031
10宮城県石巻海岸宮城県 道路河川課022-211-3171
11福島県いわき市海岸福島県 河川課024-521-7482
12茨城県日立海岸茨城県 河川砂防室029‑301‑4480
13千葉県九十九里浜千葉県 河川環境課043-223-3147
14神奈川県鎌倉海岸神奈川県 藤沢土木事務所 許認可課0466-26-2111
15静岡県浜松海岸静岡県 建設部 河川課054‑221‑1375
16愛知県伊良湖海岸愛知県 河川課052‑954‑6551
17三重県鈴鹿海岸三重県 河川・海岸課059-224-2690kowan@pref.mie.lg.jp
18滋賀県琵琶湖沿岸(海岸法適用)滋賀県 国道事務所077‑523‑1741
19大阪府淀川河口海岸大阪国道事務所06‑6932‑1421
20兵庫県神戸海岸兵庫国道事務所078‑334‑1600
21岡山県玉野海岸岡山県 土木部 河川課086‑226‑7478
22広島県呉海岸広島県 河川課082-513-3929
23香川県多度津海岸香川県 河川砂防課087‑832‑3543
24愛媛県宇和島海岸愛媛県 河川課089‑912‑6119
25高知県室戸岬海岸高知県 河川課088-823-9836170901@ken.pref.kochi.lg.jp
26福岡県北九州海岸河川砂防課砂防海岸係092-641-0166
27佐賀県唐津海岸佐賀県 河川課0952‑41‑8801
28長崎県壱岐・対馬海岸長崎河川国道事務所095‑839‑9211
29熊本県天草海岸熊本県 河川港湾局096-383-1111
30大分県別府海岸大分県 砂防課097‑506‑4637

上記は変わる可能性があります。

窓口に問い合わせると、関連部署に繋いでいただけると思いますので、まずは問い合わせてみましょう。

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