ドローンを安全に飛ばすためには、適切な申請や登録が必要になります。
その際に活用するのが「DIPS2.0」というシステムです。
「DIPS2.0って何?」「どうやって使うの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
本記事では、初心者にもわかりやすくDIPS2.0の仕組みや活用方法について詳しく解説していきます。
DIPS2.0とは?
DIPS(Drone Information Platform System)2.0は、国土交通省が提供する無人航空機(ドローン)の飛行申請や機体登録を行うためのオンラインシステムです。
2022年から導入され、従来のDIPS1.0よりも使いやすくなっています。
このシステムを利用することで、以下の手続きがオンラインで完結します。
- 機体登録
- 飛行許可・承認申請
- リモートIDの管理
- 飛行計画の通報
DIPS2.0の登場により、ドローンを飛ばす際の手続きがより簡単かつスムーズになりました。
DIPS2.0は誰が使うのか?
DIPS2.0を利用するのは、主に以下のような方々です。
個人のドローンユーザー
趣味でドローンを飛ばす人も、機体登録が義務化されたためDIPS2.0を利用する必要があります。
事業者(法人)
測量、空撮、点検業務など、業務用ドローンを運用する企業もDIPS2.0を活用しています。
行政書士などの代理申請者
申請手続きが複雑で分かりにくい場合は、行政書士などの専門家が代理で申請することも可能です。
DIPS2.0でできること
DIPS2.0では、ドローン運用に関する以下の手続きをオンラインで行えます。
① 機体登録
2022年6月から義務化された「機体登録」をDIPS2.0で行えます。登録すると、機体ごとにリモートIDが付与されます。
② 飛行許可・承認申請
航空法に基づくドローンの飛行許可・承認申請がオンラインで可能です。許可が必要な飛行エリアに関する情報も確認できます。
③ リモートIDの管理
登録済みの機体に対してリモートID(遠隔識別装置)の設定・管理が可能です。
④ 飛行計画の通報
飛行前に計画を通報し、他の航空機との調整をスムーズに行えます。
⑤ 操縦者情報の管理
一等・二等無人航空機操縦士の資格や技能証明書をDIPS2.0上で登録・管理できます。
⑥ 飛行実績の記録
過去の飛行申請や許可履歴を保存し、業務の記録管理に活用できます。
⑦ ドローンの所有権移転手続き
中古ドローンを売買する際に、DIPS2.0を通じて機体登録の所有者変更が可能です。
⑧ 国土交通省とのデータ連携
DIPS2.0のデータは国土交通省と連携し、飛行の安全性確保のために活用されます。
⑨ 地域ごとの飛行制限情報の確認
飛行予定エリアの規制情報をDIPS2.0上で確認できます。
⑩ 事故やトラブル発生時の報告
ドローン事故が発生した際、DIPS2.0を通じて国土交通省へ報告が可能です。
⑪ 自動審査機能
DIPS2.0では、過去の申請履歴や飛行条件に応じて、一部の申請が自動審査で迅速に処理される仕組みがあります。ただし、リスクの高い飛行や新規の申請については、従来通り個別審査が必要です。
⑫ 申請の進捗確認
現在の申請状況をリアルタイムで確認できる機能があります。
DIPS2.0以外で飛行許可や情報を取得する方法
DIPS2.0を利用しなくても、以下の方法で飛行許可を取得したり、情報を取得したりできます。
紙申請(郵送・窓口提出)
DIPSが導入される前は紙で申請するのが一般的でした。
現在も紙での申請は可能ですが、手続きが煩雑で時間もかかります。
自治体の許可
国土交通省の許可・承認とは別に、自治体が管理するエリア(公園や河川敷など)では独自の許可申請が必要な場合があります。
民間の情報管理システム
一部の情報管理システム(例えば、空港周辺の高さ制限システム、地理院地図、海しるなど)を利用して情報を取得することもあります。
DIPS2.0のメリット・デメリット
メリット
- オンラインで完結し、手続きがスムーズ
- 24時間いつでも申請可能
- 過去の申請履歴を確認できる
- 機体登録・リモートID管理が一元化
- 飛行計画の通報が簡単
- 審査の進捗状況を確認できる
- 複数のドローンを一括管理可能
デメリット
- システムが分かりにくいことがある
- エラーが発生する場合がある
- 行政手続きに慣れていないと難しい部分がある
- アクセスが集中すると動作が遅くなることがある
- 紙申請に慣れた人には使いにくい場合がある
DIPS1.0とDIPS2.0の違い
DIPS1.0はシンプルな飛行申請システムでしたが、DIPS2.0では機体登録やリモートID管理の機能が追加されました。
DIPS2.0の改良点
- 機体登録と紐づけが可能に
- リモートID管理の統合
- 一等・二等無人航空機操縦士の資格情報を管理
- 飛行計画の通報機能が強化
- 自動審査機能の導入により許可取得が迅速化
- ユーザーインターフェースの改善により操作性向上
DIPS3.0はどう進化する?
今後DIPS3.0が登場するなら、以下のような機能向上が期待されます。
- AIによる自動審査で申請が即時承認
- スマホアプリとの完全連携で、操作が簡単に
- 飛行可能エリアのリアルタイム更新
- 他の飛行者との衝突回避システムとの統合
DIPS2.0での行政書士の役割とは?
DIPS2.0を利用するには、ある程度の知識が必要です。
特に業務でドローンを使う場合、「どこで」「どんな飛行をするのか」を正しく申請する必要があります。
行政書士は、
- 飛行申請の代行
- 機体登録のサポート
- リモートIDの設定サポート
- 規制や法律のアドバイス
などを行い、申請者がスムーズにドローンを運用できるよう支援します。
まとめ
DIPS2.0は、ドローンの安全な運用に欠かせないシステムです。
個人ユーザーから企業まで幅広く利用され、適切に申請することで、法令を守りスムーズにドローンを飛ばせます。
「DIPS2.0の申請が難しい」と感じたら、ぜひ行政書士に相談してください!
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