
こんにちは、キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。
今回もシリーズ企画「ドローン飛行時の注意点完全ガイド」の第3回をお届けします。
今回のテーマは、住宅地・公園・河川敷・港湾・海上など、特に初心者が飛ばしたくなる場所での注意点について。
実はこのような場所、ルールや許可の取り方が場所によってまったく異なるんです。
「ここなら飛ばせそう」と安易に飛ばしてしまうと、法律違反やトラブルの元になるケースも少なくありません。
そこでこの記事では、それぞれの場所ごとの注意点と、許可や確認の方法、さらに5つの具体的な管理者事例も交えて、丁寧に解説していきますね。
住宅地でのドローン飛行の注意点
プライバシーへの配慮は必須
住宅地では、人の顔や洗濯物、敷地内の様子が映り込むことでプライバシー侵害のトラブルが発生します。
知らずに庭やベランダが映り込んだ映像をSNSに投稿して、トラブルになるケースが多発しています。
- 飛行前に近隣住民に声かけする
- 目視で確認し、窓・ベランダ方向には飛ばさない
- 映像記録は飛行中の画面確認も徹底
国交省の「人口集中地区(DID)」確認も必須
DID区域内は、国交省の飛行許可が必要です。
ドローンフライトナビなどのツールを使用して事前ん確認の上、該当する場合はDIPS 2.0から飛行許可申請を行いましょう。
公園でのドローン飛行の注意点
自治体ごとにルールが違う
例えば大阪市は公園内全面禁止、豊中市は許可制など自治体ごとにバラバラ。
無許可飛行は通報・警告対象になるので注意。
許可の取り方実務
- 利用予定公園の管理者(市役所・公園事務所など)に確認
- 飛行目的、日時、機体情報、安全対策を説明
- 書類提出・許可証発行(有料の場合も)
まずは各自治体の公園緑地課へ問い合わせましょう。
管理者別の許可申請先【5事例】
公園名 | 所在地 | 管理者 | 連絡先 |
---|---|---|---|
万博記念公園 | 吹田市 | 大阪府 | 万博記念公園管理センター |
長居公園 | 大阪市 | 大阪市建設局公園緑化部 | 建設局公園緑化課 |
豊中市 服部緑地 | 豊中市・府 | 大阪府 | 北部公園事務所 |
中之島公園 | 大阪市 | 大阪市建設局 | 建設局公園緑化課 |
城北公園 | 大阪市 | 大阪市建設局 | 建設局公園緑化課 |
河川敷でのドローン飛行の注意点
国の管理か自治体の管理か確認
国直轄の一級河川か、自治体管理の普通河川かで許可先が変わります。
国管理なら河川事務所、自治体なら建設局などが担当。
必ず事前にどこが管理しているか確認しましょう。
ドローン飛行の注意点
- 許可の有無を確認
- 河川管理者への飛行計画提出が必要な場合も
- 野球・サッカーなどの利用者との安全距離確保
特に休日は人が多いため、飛行禁止のケースも多いので要注意。
管理者別の許可先【5事例】
河川名 | 管理者 | 連絡先 | 特記事項 |
---|---|---|---|
淀川(枚方~大阪市) | 国交省 淀川河川事務所 | 大阪府河川室・河川事務所 | 許可制 |
神崎川 | 大阪府 都市整備部 | 北部河川事務所 | 許可制 |
大和川 | 国交省 大和川河川事務所 | 南大阪河川事務所 | 許可制 |
猪名川 | 兵庫県阪神北県民局 | 猪名川河川事務所 | 許可制 |
安威川 | 大阪府 都市整備部 | 北部河川事務所 | 許可制 |
港湾・海上でのドローン飛行の注意点
「海しる」を活用してエリア確認
国土交通省の「海しる」サイト(海しる)を活用すると、港湾区域・海上の制限エリアが簡単に確認できます。
過去の記事でも紹介しているので併せてチェックを。
港湾・海上も管理者確認が必須
港湾区域は港湾管理者の許可が必要。
特に貨物船の積み降ろし作業中や旅客船周辺は原則禁止。
海上は海上保安庁・港湾管理事務所へ事前確認を。
注意点
- 船舶・作業クレーンの近くはNG
- 無許可での飛行は通報・摘発対象
- 飛行日時・範囲を港湾管理者に申請する
- 強風・潮風で機体制御困難
- 電波干渉・GPSロストのリスク
- 漁船・プレジャーボートとの接触防止
海上保安庁や漁協への事前確認と、飛行計画の届け出をおすすめします。
また、特に大型港湾は制限区域も設定されているので事前確認必須です。
管理者別の許可先【5事例】
港名 | 管理者 | 連絡先 | 特記事項 |
---|---|---|---|
大阪港 | 大阪港湾局 | 大阪港湾管理事務所 | 許可制 |
堺泉北港 | 大阪府港湾局 | 泉北港湾管理事務所 | 許可制 |
神戸港 | 神戸市港湾局 | 神戸港湾事務所 | 許可制 |
舞鶴港 | 京都府港湾室 | 舞鶴港管理事務所 | 許可制 |
和歌山港 | 和歌山県港湾振興課 | 和歌山港湾管理事務所 | 許可制 |
まとめ
今回の記事では、住宅地・公園・河川敷・港湾・海上でのドローン飛行時の注意点を詳しく解説しました。
特に初心者の方は、「とりあえず飛ばせそうだから飛ばしてみる」という判断が危険な場所ばかりです。
各管理者への許可申請方法や、トラブル回避のための事前確認を必ず行い、安全で安心なドローンフライトを楽しみましょう。
もしこの記事を読んで

うちの近所の川や公園の許可先も知りたい

海上での飛行計画の立て方も相談したい
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次回予告
次回第4回は
「イベント・催し会場での安全運用マニュアル」
現場目線で、観客の安全確保やトラブル発生時の即時対応方法を徹底解説します!
お楽しみに。
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