ドローンを安全に飛ばすためには、飛行エリアの地形や土地の情報を正確に把握することが欠かせません。
そのときに役立つのが「地理院地図」です。

地理院地図って何?
どうやって使えばいいの?

ドローン飛行で、どんな場面で活用できる?

こうした疑問をお持ちの方に向けて、地理院地図の基本から活用方法まで徹底解説します!
地理院地図とは?初心者向けにわかりやすく解説
地理院地図とは、国土地理院が提供する無料のオンライン地図サービスです。
Googleマップのように地図を見られるだけでなく、標高・土地の形状・災害リスクなど、詳しい地理情報を確認できます。
地理院地図の特徴
- 無料で利用可能(会員登録不要)
- 日本全国の詳細な地理情報を網羅
- 最新の航空写真や標高データが見られる
- スマホ・PCどちらでも使用OK
ドローン飛行では、地形や標高の情報が重要になるため、地理院地図を使うことで安全な飛行ルートを計画できます!
地理院地図で調べられること&活用方法
地理院地図では、さまざまな情報を確認できます。
それぞれの情報がどんな場面で役立つのか、詳しく解説します。
調べられる情報 | 内容 | ドローン飛行での活用例 |
---|---|---|
標高・地形図 | 標高や地形の凹凸を確認できる | 山岳地帯や谷間での飛行ルート設計 |
土地の傾斜(陰影図) | 地形の起伏を陰影で表示 | 風の影響を予測し、安全なルートを決定 |
航空写真 | 最新・過去の航空写真が見られる | 建物の増減や土地の変化をチェック |
土地利用図 | 住宅地・農地・工業地帯などの区分 | 立入禁止エリアを避けた飛行ルート設定 |
人口集中地区(DID) | 人が多く住むエリアを確認 | 飛行許可の必要性を判断 |
小型無人機等飛行禁止法の対象エリア | 重要施設周辺の飛行禁止エリア | 法律違反を防ぐための事前確認 |
行政界(市町村区分) | 市町村の境界線を確認 | 飛行申請が必要な自治体を把握 |
災害情報(ハザードマップ) | 土砂災害・洪水リスクを表示 | 災害リスクのあるエリアでの飛行を回避 |
地図の更新履歴 | 最新のデータ更新日を確認 | 正確な地形データを利用 |
ドローン飛行で地理院地図を使う場面
ドローン飛行では、地理院地図を活用する場面が数多くあります。
以下に10の具体例を挙げ、それぞれの活用方法を解説します!
① 飛行エリアの標高・地形確認
山間部や谷の多いエリアでの飛行時に、標高データを活用し、安全な高度を決定する。
② 人口集中地区(DID)の確認
ドローンを飛ばす予定の場所が「人口集中地区(DID)」に該当するかを確認し、国交省への許可が必要か判断する。
③ 小型無人機等飛行禁止法の対象エリア確認
国の重要施設(首相官邸・発電所・自衛隊基地など)の周辺が小型無人機等飛行禁止法で制限されているかを事前に調べる。
④ 港湾・海上での飛行計画
海沿いや港湾区域での撮影時に、地理院地図の海岸線・埋立地の変化を確認し、飛行ルートを決定する。
⑤ 河川・湖沼の近くでの飛行計画
河川上空の飛行では、地理院地図で水域の広がりや護岸の状態を確認し、障害物を避けるルートを検討する。
⑥ 土地の用途(農地・工業地など)の確認
地理院地図の土地利用データを活用し、飛行エリアが農地(農地法の規制)や工業地域(安全対策が必要)に該当するかを調べる。
⑦ 災害リスク(ハザードマップ)の確認
土砂災害・洪水リスクのある場所では、地理院地図のハザードマップを使い、安全な離着陸ポイントを確保する。
⑧ 風の影響を予測
標高や陰影起伏図を見ながら、山間部での風の影響を予測し、飛行中の安全対策を立てる。
⑨ 飛行ルートの距離測定
地理院地図の距離計測ツールを活用し、目的地までの直線距離や、回避ルートの長さを測る。
⑩ 自治体の境界確認(許可申請のため)
市町村の境界線をチェックし、飛行場所がどの自治体に属するかを特定。許可申請が必要な行政機関を把握する。
ドローンパイロット向け「地理院地図」の便利機能
特にドローン飛行に役立つ機能をピックアップしました!
- 「陰影起伏図」
→ 立体的な地形がわかりやすい - 「3D表示機能」
→ 山や谷の高さを視覚的に確認できる - 「オルソ画像(航空写真)」
→ 現地の状況をリアルに把握 - 「距離計測ツール」
→ 目的地までの距離を測れる - 「人口集中地区(DID)表示」
→ 飛行許可の要否を素早く判断
地理院地図の操作方法
地理院地図を使って、「人工集中地区(DID)」を調べる方法を説明します。
地理院地図公式サイト にアクセス
検索バーに市区町村名や住所を入力し、該当エリアを表示
- 画面左の「地図の種類」から、その他をクリック
- 「他機関の情報」をクリック
- 「人口集中地区(総務省統計局)」をクリック
DID区域は赤く色分けされるので、飛行予定エリアが含まれているかをチェック
DID内で飛行する場合は、国交省への許可申請が必要なため、必要な手続きを準備する
地理院地図の情報は常に最新?更新タイミングは?
地理院地図の情報は定期的に更新されています。
- 航空写真
→ 年に1回~数年ごと(地域による) - 標高データ
→ 新しい測量結果に基づき更新 - 行政界・土地利用
→ 自治体のデータ更新にあわせて変更
- 画面左の「地図の種類」から、その他をクリック
- 「その他」をクリック
- 「地図の更新情報や提供地域」をクリック
- 確認したい更新情報を選択して確認する。
地理院地図はWebサイト以外で見れる?
地理院地図は、Webサイトだけでなく、以下の方法でも確認可能です!
① スマホアプリ
- 「地理院地図 for GSI」(Android)
- Google EarthにKMLデータを重ねて表示
② GISソフトで利用
- QGISなどのGISソフトで地理院地図のデータを利用可能
③ 紙媒体(地図帳・書籍)
- 書店や国土地理院の販売店で「地形図」や「地勢図」を購入可能
- 防災関連の書籍や地理専門書にも、地理院地図の情報が掲載されることがある
特に、登山用の地図や防災マップなどは、地理院地図のデータを元に作られていることが多いので、書店で確認するのも一つの方法です。
ドローン×地理院地図における行政書士の役割
ドローンを飛ばす際、飛行許可申請が必要なケースがあります。
行政書士は、地理院地図を活用して飛行エリアを正確に分析し、適切な申請を行うサポートをします。
行政書士ができるサポート
- 飛行エリアの調査(標高・自治体管轄・災害リスク)
- 許可申請の代行(国交省・自治体への申請)
- 飛行計画書の作成(安全対策のアドバイス)

申請が面倒…

どのエリアで飛ばせるかわからない…
そんな方は、行政書士に相談するとスムーズに進みます。
まとめ
地理院地図は、ドローン飛行の計画や安全管理に役立つ重要なツールです。
飛行前には標高・地形・行政区分・リスク情報をしっかりチェックしましょう!
「飛行許可を取りたい」「安全に飛ばしたい」という方は、お気軽にご相談ください!
ご相談はこちらから!