
こんにちは、キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。
ドローンを飛ばしたいと考えたとき、「包括申請」と「個別申請」の2種類の申請方法があると聞いて、

結局、自分はどっちを出せばいいの?

違いがよくわからない。。

と悩んだことはありませんか?
今回は、そんなあなたの悩みをスッキリ解消するために、包括申請と個別申請の違いと選び方を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
ドローンの包括申請とは
同じような条件の飛行を、繰り返し行うときにまとめて申請できる方法です。
例えば、
- 撮影の仕事で毎月各地を飛行する
- 定期的な点検業務で同様の飛行を行う
このような場合、毎回個別に申請するのは大変。
そこでまとめて許可を取っておくのが「包括申請」です。
包括申請のポイント
包括申請で許可・承認を受けられるのは、以下の飛行です。
また、原則として飛行経験10時間以上が必要で、許可・承認の期間は通常1年間有効となります。
一方で、包括申請でできない飛行は個別申請となる
上記の包括申請以外の、以下のようなケースは包括申請の対象外で、必ず個別に申請しなければいけません。
こうした飛行は、都度個別に申請する必要があります。
そのため、飛行する日時・場所・内容を特定して、その都度申請する必要があります。。
例えば、
- 7月5日に開催される◯◯イベントの上空を飛行したい
- 特定場所で物件を投下する撮影が必要
- 150m以上の上空から空撮を行う
こういった場合には個別申請を行います。
個別申請のポイント
包括申請でカバーできない飛行(催し物上空・危険物輸送・物件投下)も申請できます。
具体的には、
- こちらも原則10時間以上の飛行経験が必要
- 許可・承認は1回ごと
- 飛行内容、日時、場所、体制を細かく記載する必要あり
- 包括申請でカバーできない飛行(催し物上空・危険物輸送・物件投下)も申請できる
包括申請と個別申請の違いまとめ
項目 | 包括申請 | 個別申請 |
---|---|---|
対象飛行 | 同条件で繰り返す飛行 | 1回ごとの特定飛行 |
飛行場所 | 日本全国又は都道府県 | 特定の飛行エリア、飛行経路 |
必要経験 | 飛行時間10時間以上 | 飛行時間10時間以上 |
許可・承認の範囲 | 人口集中地区での飛行、夜間飛行、目視外飛行、人または物件から30m未満の飛行 | すべての飛行(催し物上空・物件投下等を含む) |
許可期間 | 最大1年 | 1回ごと |
申請タイミング | 飛行前に包括的に | 飛行ごとに都度申請 |
手続きの手間 | 最初の申請のみ、その後は飛行の都度、DIPS2.0で飛行計画通報 (1年ごとに飛行許可更新申請を行う) | 毎回DIPS2.0で申請+飛行計画通報 |
包括申請と個別申請、どちらを選べばいいの?

自分の飛行は包括申請?それとも個別申請?

これは、多くの方が悩むポイントです。
ここでは判断の基準と考え方をわかりやすく解説します。
基本の考え方
まずは、以下の2つのポイントで整理してみましょう。
飛行の頻度とパターンは?
- 同じような飛行を繰り返す → 包括申請
- 特定の日時・場所・内容の1回きり → 個別申請
飛行の内容は包括申請の対象内か?
- 包括申請できる飛行(DID上空、目視外、夜間、人・物件30m未満)なら包括申請OK
- その他の、催し物上空・物件の投下・危険物輸送などは必ず個別申請
具体例で判断
包括申請が向いているケース
- ドローンで定期的に施設点検を行う会社
- 空撮事業者で月に何度も人口集中地区上空を飛行する
- 目視外飛行や夜間飛行も含め、同様の飛行を繰り返す
→ 包括申請を取っておけば、1年間は飛行前に飛行計画通報だけで飛ばせる。
もちろん、離着陸場所や飛行場所の土地所有者の許可は別途必要です。
個別申請が必要なケース
- 地元のお祭りで催し物上空の撮影をしたい
- CM撮影でドローンから物を落とす演出を行う
- 危険物(例:火薬類を積載したドローンの実験)を飛行させる
→ 包括申請では飛べないため、必ず飛行ごとに個別申請
最後に。迷ったときの考え方
迷ったときの考え方
- まず包括申請の対象飛行かどうかを確認
- 対象なら、今後同様の飛行が複数回あるか考える
- 複数回あるなら包括申請、1回きりなら個別申請
申請の種類をしっかり理解しておくと、無駄な手間もトラブルも防げます。

この飛行、どっちの申請が必要?

と迷ったときは、ドローン専門の行政書士事務所「キリヒラク行政書士オフィス」にご相談ください!
あなたの飛行計画を伺い、最適な申請方法をご提案できます。
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