はじめに|犬猫カフェの開業には何の許可が必要?

こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。
最近人気の「猫カフェ」「犬カフェ」。動物と触れ合いながら飲食を楽しめる空間は、癒やしスポットとして全国に広がっています。ですが、犬猫カフェを営業するには複数の許可が必要なのをご存じでしょうか?
この記事では、犬猫カフェを開業する際に必要な
- 飲食営業許可
- 動物取扱業登録(展示・保管)
の手続きと流れ、行政書士に依頼するメリットも含めてわかりやすく解説します。
必ず取得する2つの許可・登録
犬猫カフェを開業するには、次の2つの許可が必要です。
飲食営業許可(食品衛生法)
- 飲食物を提供する場合、保健所の飲食営業許可が必須
- 営業施設の構造基準あり(動物スペースと飲食スペースの区分が求められる)
動物取扱業登録(動物愛護法)
- 犬や猫をお客様に見せたり触れさせたりする行為は「展示」業に該当
- 動物の飼育・管理施設や飼養環境についての基準を満たし、登録が必要
※さらに、動物を預かる場合(宿泊や一時預かり)には「保管」も追加登録が必要です。
開業までの手続きの流れ
犬猫カフェ開業までの一般的な手順を以下にまとめます。
- 飲食営業許可・動物取扱業登録に適合する構造要件を満たせるか確認
- 用途地域(都市計画法)による制限も要確認
- 店舗の平面図・施設設備の説明図・食品衛生責任者の資格証などを添付し保健所に申請
- 現地調査・施設確認後、営業許可証が発行
- 飼養施設の構造図、動物取扱責任者の資格証明、飼養計画書などを添付し管轄自治体へ提出
- 自治体職員の立入検査(飼養施設・動物の状態確認)
- 基準適合で登録証が発行
※いずれも施設完成前に相談しておくと、スムーズに許可取得が進みます。
開業前に押さえるべき重要ポイント
犬猫カフェの開業では、飲食店でもあり、動物を扱う施設でもあるため、普通のカフェよりも守らないといけないルールや配慮する点が多くあります。
特に注意したいのは次の5つです。
動物スペースと飲食スペースをきちんと分ける
動物が自由に行き来するお店は魅力的ですが、食べ物を扱うスペースと動物のいるスペースをしっかり区切ることが、保健所の許可を取る上で必須です。
- 壁やガラス戸で区切る
- 自動ドアで行き来できるようにする
などの方法があります。
※カウンターや厨房には動物が絶対に入れない構造が必要です。
動物の健康管理を徹底する
店内にいる犬や猫は、すべて定期的な健康診断とワクチン接種を受けさせることが求められます。
また、動物同士のケンカや体調不良が起きないよう、毎日の健康チェックも大切です。
糞尿処理・消毒設備を整える
動物がいる以上、糞尿の処理や清掃体制、消毒方法をしっかり整える必要があります。
- 専用のゴミ箱の設置
- 清掃マニュアルの作成
- 臭い対策の設備
これらが整っていないと保健所や自治体から営業許可が下りません。
動物取扱責任者を必ず設置する
法律で、動物の世話や管理を行う専門の責任者の設置が義務付けられています。
この人は、次のいずれかの条件を満たしていないといけません。
- ペット関連の資格(愛玩動物飼養管理士・トリマーなど)
- 動物取扱業の実務経験6か月以上
- 専門学校卒業
もし自分で該当しない場合、経験者を雇う必要があります。
近隣住民への事前説明と理解を得る
犬猫カフェは、鳴き声や臭い、来客の出入りなどで近隣住民の理解も大切です。
事前に挨拶まわりをしたり、説明文書を配布することで、トラブルを未然に防げます。
行政書士は、この説明資料の作成や挨拶の方法のアドバイスも対応できます。
行政書士に依頼するメリットとサポート内容

犬猫カフェの開業では、「飲食店の手続き」と「動物を扱う事業の手続き」が同時に必要になるので、どちらの基準も理解しないと許可が取れません。

どこに何を申請すればいいの?

どんな書類がいるの?

と初心者の方は戸惑いがち。
そんな時、行政書士に依頼すると次のようなサポートを受けられます。
飲食営業許可と動物取扱業登録をまとめて手続き
通常、保健所と自治体で別々に申請が必要ですが、行政書士なら両方の基準を考慮し、同時に申請書類を整えることができます。
さらに、施設の図面も両方の基準をクリアする形で作成できるので、無駄なく手続きが進みます。
店舗物件の事前チェックも代行
物件を契約する前に、その場所で犬猫カフェができるのか、都市計画法や用途地域の制限を調べます。
知らずに契約してしまい、あとから営業できないことが発覚する事例もあるので、開業前の重要なチェックポイントです。
飲食営業・動物取扱業の図面作成
保健所・自治体に提出する図面は、どの部屋が飲食スペースで、どこが動物用かを正確に描く必要があります。
行政書士は、基準に沿った図面作成もサポート。自分で描くのが不安な方も安心です。
飼養計画書や運営マニュアルの作成
動物取扱業では、動物の飼育方法や緊急時の対応マニュアルを提出する必要があります。
行政書士なら、過去の実績や基準を踏まえた通りやすい内容で作成できます。
行政との事前相談・調整代行
飲食営業許可・動物取扱業登録の審査前に、保健所や自治体へ事前相談を行うとスムーズですが、慣れていないと説明が難しいことも。
行政書士なら、代わりに相談・調整を行い、条件のすり合わせを行います。
開業後のフォローも可能
開業後も、更新手続きや変更届、動物関連の法改正対応などが発生します。
行政書士なら、開業後も顧問契約で継続サポートができるので、安心して事業を続けられます。
まとめ
犬猫カフェの開業には、飲食営業許可と動物取扱業登録の2つが必要で、それぞれの基準をクリアする施設づくりと、動物の管理・衛生対策も重要です。
また、近隣への配慮や事前説明も不可欠。
行政書士に依頼すれば、複雑な申請・図面作成・近隣対策・行政との相談まで一括でサポートできるので、初めての方でも安心して開業準備が進められます。
当事務所では、物件選びから開業後のフォローまで丁寧に対応。
ぜひお気軽にご相談ください!
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