
こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。
2021年と2022年の動物愛護法改正で、ブリーダー業界のルールが大きく変わったこと、ご存じでしょうか?

今うちの施設、基準に足りてるのかな…

繁殖制限って、具体的にどういう内容?

そんな不安を解消するために、この記事では
- 繁殖制限の具体的なルール
- 改正された飼養施設基準の詳細
- 行政書士のサポート内容と依頼の流れ
を、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。
犬・猫の繁殖制限とは?
まずは犬猫の繁殖制限規制について、以下のようになっています。
年齢制限
ただし、7歳に達した時点で生涯出産回数が6回未満であることを証明できる場合に限り、繁殖適性の確認を行い、交配時の年齢を7歳以下とみなして繁殖可。
例外には獣医師の診断書や繁殖記録が必要なので、記録の管理が非常に重要です。
母体と子どもの健康を守り、無理な繁殖を防ぐ大切なルールです。
年間繁殖回数制限
- 犬・猫ともに年間6回まで
- これを超えると法令違反となり、行政指導・営業停止などの処分対象
理由:過繁殖による母体の健康被害防止と、動物福祉の向上が制限の理由です。
犬・猫の飼養施設基準とは?
さらに施設環境に関する基準もあります。
ケージ床材の制限
- 金網製のケージ床は禁止
子犬や子猫の肉球に傷がつく心配があるためです。 - 犬猫の足に負担が少ない材質への改善が必須
飼養スペースの広さ基準
動物の種類 | 最低スペース(1頭あたり) |
---|---|
小型犬・猫 | 1.65㎡(約1畳) |
中型犬 | 2.5㎡ |
大型犬 | 4.0㎡ |
温度・湿度・衛生管理の徹底
- 温湿度計の常設・記録管理
動物に負担がかからない環境を整えます。 - 被毛の清潔さ、爪の適正長さなど、見た目で分かる健康状態も管理対象
- 排泄物・毛・ごみ、臭いの衛生管理の徹底
清潔に保つことが重要です。 - 害虫・害獣防止、換気も義務
- 自然光や照明で、季節に合わせた光環境も必要です
暑さや寒さ、臭いなどで動物もストレスがかかりがちです。定期的な記録とチェックが大切ですね。
運動と触れ合いの義務
- 給水は常時提供、毎日3時間以上の運動時間を確保(そのためのスペースも必要)
- 日々の散歩・遊び・触れ合いも義務化
職員1人あたりの飼養頭数制限
- 繁殖犬は15頭まで/繁殖猫は25匹まで
- 販売は犬20頭まで/猫は30匹まで
「人手不足で大変…」というあなたも、この人数配分ルールに沿って人員計画を立てると、安心して事業ができます。
展示・輸送時の負担軽減
- 展示6時間超は休憩必須
- 輸送後2日間以上は体調チェックを目視で行う義務があります
イベントや移動販売の場面でも、動物の安全・健康を守る具体的な配慮が法律で定められました。
健康診断・繁殖記録の義務
- 1年以上飼う犬猫には年1回以上の獣医師健康診断(診断結果は5年保存)
- 帝王切開は獣医師実施と証明
- 繁殖に使う犬猫は、獣医師による繁殖適性確認と記録保存も必須
特に「7歳到達時の6回未満繁殖確認」には、繁殖履歴と健康診断記録の保管が不可欠です。
健康診断で病気やストレスを見える化でき、万が一に備えた記録も整いやすくなります。
行政書士ができるサポートと活用方法


基準が多すぎて覚えられない…

繁殖履歴の管理や改善計画なんてムリ…

そんなときこそ、行政書士の出番です。
行政書士の具体的な支援内容
サポート内容 | 詳細 |
---|---|
飼養施設基準の適合チェック | スペース・設備・環境・繁殖記録を確認 |
改善計画の作成・行政協議代行 | 不適合箇所の改善案作成、役所との調整 |
繁殖履歴様式の整備 | 年齢・繁殖回数・交配履歴の管理表作成 |
改正法対応の管理マニュアル整備 | 現場用の運用マニュアル作成と従業員教育 |
登録更新・変更届出の代行 | 飼育頭数変更・施設改修届を代理申請 |
立入検査対策・同行サポート | 必要書類の整備と当日の行政対応サポート |
行政書士に依頼する流れ

具体的にどう進めるの?

という方向けに、実際の流れを詳しく解説します。
まずはLINE・メール・問い合わせフォーム・電話などから気軽に相談を。
「何から手をつけていいのか分からない」でもOK。
飼養頭数、飼育環境、繁殖状況、スタッフ数、記録状況などを丁寧にヒアリング。
この段階で、不安や悩みも遠慮なくお聞かせください。
実際の施設を訪問、もしくは写真・動画資料をもとに施設の広さ、ケージ、運動スペース、温湿度管理状況、繁殖記録などの現状を確認。
適合しない箇所があれば、具体的な改善案とスケジュールを提案。
行政への改善計画書の作成も代行。
繁殖履歴様式、健康診断記録様式、繁殖適性確認台帳、改善計画書など、法改正に即した書類を一式作成し、役所への届出もすべて代行。
行政の立入検査の際には、事前対策アドバイス、当日立会い、改善指示への対応方法も全面サポート。
営業後も、繁殖履歴・健康診断記録・頭数管理の方法を継続的に支援。
「7歳到達時の6回未満証明」のための履歴管理も徹底フォロー。
まとめ

全部守れるかな…

細かい記録や書類づくり、苦手です…

そんな方、安心してください。
行政書士は以下のようなサポートを行えます。
- 現場チェック
ケージ、運動場、温度・湿度管理などを一緒に確認 - 書類整備
健康診断記録、繁殖履歴、改善計画などのフォーマット作成 - 行政対応
必要に応じた届出準備や行政との折衝を代行 - 立入検査対策
現場同行やモニタリングで安心対応

うち、大丈夫かな?

何から取り掛かるべきか分からない…

そんな方は、まずお気軽に相談してみてくださいね。
あなたの施設が、動物にとっても、人にとっても安全で温かい場所であり続けられるよう、全力でサポートします。
動物たちと共に健やかに過ごせる環境を、一緒に整えましょう。
ご相談はこちらから!