
こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。
今回は、

ペットホテルを閉めたいけど、どうしたらいいの?

と悩んでいる方のために、手続きの流れや注意点を初心者にもわかりやすく、丁寧に解説していきますね。
ペットホテルを廃業するときの基本の流れ
まず、ペットホテルを廃業する際には「動物取扱業登録の抹消届出」が必要です。
これを出さずに営業を止めてしまうと、行政からの指導や処分の対象になることも。
安心して事業を終えるために、きちんと手続きを行いましょう。
基本の流れ
- 廃業予定日を決める
- 動物取扱業登録の抹消届の作成
- 必要書類をそろえる
- 営業所のある自治体の窓口へ提出
※ 廃業日から30日以内に届け出るのがルールです。
できるだけ余裕をもって準備してくださいね。
必要書類と提出先
必要書類例
- 動物取扱業登録の抹消届出書(自治体の指定様式)
- 動物取扱業登録証の原本
- 動物取扱責任者の変更届(責任者が別業務に移る場合)
提出先
営業所所在地の自治体(保健所や動物愛護センターなど地域によって異なります)
自分で手続きする場合の注意点
ペットホテルを廃業するとき、「自分で手続きをする」という選択もできます。ただ、思ったより注意点が多いので、事前にしっかり確認しておきましょう。
注意点1:提出期限を絶対に守る
動物取扱業登録の抹消届は、廃業日から30日以内に提出することが法律で決まっています。
これを過ぎると、行政指導や注意喚起の対象になることがあります。
📌例:「4月1日で閉めた場合 → 4月30日までに提出する」
注意点2:自治体ごとの書式と手続きルールを確認する
抹消届の書式や提出方法は、各自治体(保健所や動物愛護センター)ごとに違います。
例えば、
- 紙の提出のみ受け付けるところ
- 事前に電話予約が必要なところ
- オンライン申請できるところ
があるので、事前に必ず窓口に確認することが大切です。
注意点3:書類の記入ミス・漏れに注意
登録番号、廃業日、営業所所在地、責任者名などを記入するのですが、
記載ミスや記入漏れが多い箇所は次の通り。
- 廃業日の日付誤り(営業終了日ではなく、届出日になっているなど)
- 責任者名の誤字
- 登録番号の桁間違い
📌ポイント:控えをとっておくと、万一の確認用にも役立ちます。
注意点4:登録証の返納もセットで行う
登録証(原本)を一緒に返納しないと手続きが完了しません。
特に郵送提出の場合は、紛失防止のため書留・簡易書留がおすすめ。
注意点5:責任者の変更届が必要なケースもある
廃業に伴い、動物取扱責任者が別の施設へ移動する場合などは、別途「責任者変更届」の提出も必要です。
これも自治体によって書式・様式が異なります。
よくある違反事例5選
実際にトラブルや行政指導につながるよくあるミス事例を具体例とセットで紹介します。
廃業後も抹消届を出さずに放置
例:「お店を閉めて3ヶ月経ってから、保健所から催促の電話が来た」
→ 廃業日から30日以内に届出が必要。放置すると改善指導の対象に。
登録証を紛失・返納しない
例:「登録証がどこにあるかわからないまま放置してしまった」
→ 紛失の場合は遺失届の提出を求められるケースも。
廃業後も知人の犬を預かるなど、無届営業
例:「閉店後、知人の犬を預かり続けたら近隣から通報された」
→ 登録抹消後は、一切の営業行為がNG。違反営業で処分の対象に。
書類の記入ミスで受理されない
例:「登録番号を間違えて記入し、再提出になった」
→ 登録番号・廃業日・責任者名などは丁寧に確認を。
動物取扱責任者の変更届も忘れる
例:「ペットホテル閉店後、責任者が別店舗に移ったのに届出せず」
→ 責任者の異動時も届出必須。未届は行政処分の可能性あり。
行政書士に依頼するメリット


なぜ行政書士に頼むといいの?

を、具体的なメリットとシーン別に解説します。
メリット① 書類の不備・ミスの心配がない
自治体の書式は細かくて、記入欄も間違えやすい部分があります。
行政書士なら、自治体ごとの最新様式・記入方法を熟知しているので、記入漏れ・誤記を防げます。
📌例えば…
- 廃業日と営業終了日の違い
- 登録番号の正確な記載
- 添付書類の有無や組み合わせ
メリット② 自治体とのやり取りを全て代行してくれる
自治体によっては、事前相談が必要だったり、提出時に補足資料を求められるケースもあります。
そういった対応も含めて、行政書士が全て窓口で代行。
👉平日昼間に役所へ行けない方、忙しい事業者さんにとても便利。
メリット③ 地域ごとの細かいルールも把握して対応
実は、動物取扱業関係の手続きは自治体ごとにかなり違いがあります。
行政書士は、その地域の実務経験を持っていることが多いので、個別の運用も含めて柔軟に対応できます。
📌例えば…
- 登録証の返納方法が郵送不可の自治体
- 抹消届の控えの出し方
- 動物愛護センターとの調整の有無
メリット④ 手続きの負担を丸ごと減らせる
事業者さんは、廃業前後は何かとやることが多いので、
役所手続きのストレスを全て任せられるのは大きな魅力です。
👉手続き中の不明点や確認事項もすべて行政書士が解決してくれるので、安心して他の準備に集中できます。
メリット⑤ 廃業後のアフターフォローも受けられる
動物取扱業の抹消だけでなく、飼養記録の保存方法や廃業届控えの保管方法、今後の法的義務についてもアドバイスをもらえます。
行政書士に依頼する場合の流れ

自分でやるのはちょっと不安

ミスなくスムーズに終わらせたい

そんな方におすすめなのが、行政書士への依頼です。
まずは、行政書士に「いつ廃業する予定か」「今どんな状況か」を伝えます。
たとえば…
- 営業終了日は決まっているのか
- まだ迷っている段階なのか
- 登録証や記録類が手元に揃っているか
👉この時点で行政書士から、今後の手続きの流れや必要書類の案内ももらえます。
行政書士が、手続きを進めるための情報を聞き取ります。
【主な確認内容】
- 営業所名・所在地
- 動物取扱業登録番号
- 廃業予定日
- 動物取扱責任者の氏名・今後の動向
- 登録証の保管状況
👉ここで、足りないものや注意点も教えてもらえるので安心です。
行政書士が、自治体の最新の様式を確認し、必要書類一式を作成します。
【作成する書類の例】
- 動物取扱業登録抹消届出書
- 動物取扱責任者変更届(必要な場合)
- 返納届など自治体指定の追加書類
👉自治体ごとのルールを踏まえて作成してくれるので、書類の不備・記入ミスの心配なし。
書類が揃ったら、行政書士が保健所や動物愛護センターに代理で提出します。
【提出方法】
- 窓口持参
- 郵送(書留・簡易書留など)
👉自治体によっては事前予約が必要だったり、補足資料を求められるケースもありますが、行政書士が対応してくれるので安心です。
手続きが完了したら、行政書士から完了の報告と返納証明の控えなどを受け取ります。
【報告内容】
- 手続き完了日
- 返納した登録証の扱い
- 控え書類の受領有無
👉これで、正式に廃業手続きが完了したことを確認できます。
登録後の義務と注意点
廃業届を出すまでの間も、法律で定められた管理義務は続きます。
最後まできちんと守らないと、トラブルや苦情の元になるので要注意。
預かっている動物の適正管理
廃業直前でも、動物の健康・安全・衛生管理は徹底。
放置・ネグレクトは当然NG。
飼育・管理記録の保存
動物ごとの預かり記録や健康状態の記録は、最低でも営業終了日まできちんと記録し、保管すること。
動物取扱責任者の選任・常駐の維持
廃業するまでの間、責任者の不在や常駐不在は違反行為。
常に誰が責任者か明確にし、常駐を維持する。
廃業前のトラブル防止も忘れずに
- 預かり中の動物は必ず飼い主に返還
- 未精算の費用もきちんと清算
- 苦情・問い合わせ対応も最後まで丁寧に
これで最後の1日までクリーンに事業を終えられます。
まとめ
ペットホテルの廃業手続きは、意外と手順と注意点が多いので油断せずにしっかり準備をしましょう。
自分でやる場合は期限・書式・記載内容の確認を徹底し、心配なら行政書士に依頼するのが確実です。
次回予告
次回は「ペットカフェの店名変更・法人化手続きと動物取扱業登録の変更届」について、初心者の方でもわかるよう丁寧に解説します!
お楽しみに。
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