知らないと困る!農地転用許可の申請方法と注意点をやさしく解説

キリヒラク
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こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。

今回は「農地転用許可」について、初心者の方にもわかりやすく丁寧にご案内しますね。

リク
リク

自宅の隣の畑を駐車場にしたい

アイミ
アイミ

実家の農地に住宅を建てたい

キリヒラク
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こんなとき、実はそのまま勝手に使い方を変えると法律違反になること、ご存じでしたか?
農地には【農地法】という法律があり、転用(=農地以外の用途にすること)には原則として許可が必要なんです。

この記事では、農地転用許可の基本から申請方法、行政書士に依頼するメリット、自分で手続きする場合の注意点、さらによくあるトラブルまで、しっかり解説していきます!

農地転用許可とは、農地を住宅用地・駐車場・資材置場などに用途変更する際に必要な許可のこと。

これは「農地法」によって厳しく制限されていて、許可を取らずに勝手に転用すると3年以下の懲役または300万円以下の罰金などの重い罰則が科される場合もあるので注意です。

農地転用許可が必要なケース【実例20選】

以下のような場合、基本的に農地転用許可が必要です。

  1. 駐車場にする
  2. 資材置き場にする
  3. 太陽光発電設備の設置
  4. アパート・戸建て住宅の建築
  5. 店舗・事務所の建築
  6. 倉庫の建築
  7. 工場・事業所の用地とする
  8. 介護施設の建設
  9. 病院・クリニックの建設
  10. 幼稚園・保育園の建設
  11. ゴルフ場用地にする
  12. テニスコートの設置
  13. ドッグランの開設
  14. 遊園地・テーマパークの建設
  15. キャンプ場・BBQ場の整備
  16. 太陽光以外の発電設備の設置
  17. 農家レストランの建築
  18. 農産物直売所の開設
  19. 養鶏場・養豚場の建設
  20. ドローン練習場の整備

農地転用許可の申請方法

① 現況確認と調査

まず、その土地が「農地法上の農地」に該当するかどうかを確認します。
市町村の農業委員会で地目や農地台帳を確認できます。

② 必要書類の準備

申請には以下のような書類が必要です。

  • 農地転用許可申請書
  • 案内図・位置図・現況写真
  • 登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 公図
  • 土地利用計画図
  • 申請理由書
  • その他(住宅なら建築計画書、駐車場なら配置図など)

③ 市町村農業委員会への事前相談

いきなり申請書を提出しても受け付けてもらえないことが多いため、事前相談が必須です。
相談の際に、必要な書類や転用の可否について確認しましょう。

④ 申請書類の提出

事前相談後、正式な申請書を提出します。

⑤ 審査・許可

農業委員会や都道府県知事の審査を受け、問題なければ許可が下ります。
審査期間はおおむね1〜2か月程度

行政書士に依頼する場合の流れとメリット

「自分で調べてみたけど、書類も多くてよく分からない…」
そんなときはぜひ行政書士にご相談ください。

行政書士に依頼する場合の流れ

リク
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農地転用って難しそう

アイミ
アイミ

自分で役所とやり取りするのは不安…

キリヒラク
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そんな方のために、行政書士に依頼した場合の実際の流れを具体的にご説明します。

初回相談・ヒアリング

まずは行政書士事務所へお問い合わせ。
電話・メール・Zoomなどで初回相談ができます。

ここでは例えば、

  • 転用したい土地の場所・面積・現況
  • どんな用途に転用したいか(住宅、駐車場、倉庫など)
  • いつ頃までに使いたいか

といった内容をヒアリング。
不安な点もこのタイミングで気軽にご相談ください。

📌 ポイント:
費用の見積もりもこの段階で提示してもらえるのが一般的です。

必要書類の案内・取得代行

申請に必要な書類の一覧を行政書士からご案内します。
例えば

  • 登記事項証明書(法務局)
  • 住民票(市役所)
  • 公図・農地台帳記載事項証明書(市町村役場)

など。
ご自身で取得できるものもあれば、行政書士が代理取得できるものもあります。

📌 ポイント:
遠方にお住まいの方や平日に役所へ行けない方にはとても助かるサービスです。

営業所・現地確認・役所との事前相談

行政書士が必要に応じて現地確認を行い、状況を把握します。

また、農業委員会や役所へ事前相談も代行。
転用予定地の確認や、許可の可否、追加資料の確認もこの段階で進めてくれます。

📌 ポイント:
事前相談を行うことで、不許可リスクを事前に察知し、対応策を練ることができます。

書類作成・添付資料の準備

行政書士が、法令・条例・ローカルルールを踏まえた適切な申請書類・理由書・配置図などを作成します。

添付資料(案内図、現況写真、土地利用計画図など)も、必要に応じて行政書士が作成・手配します。

📌 ポイント:
書類不備による差戻しや手続き遅延の心配がなくなります。

農業委員会への事前協議・申請書類の提出

完成した申請書類を行政書士が農業委員会に提出。
この際、担当者と事前協議を行い、内容の確認・調整も行います。

📌 ポイント:
農地転用許可は、事前協議の段階で許可の可否がほぼ決まると言っても過言ではありません。
専門家の交渉力が結果を左右する場面です。

許可決定・許可証の受領

審査期間(約1〜2か月)を経て、許可がおりたら行政書士が許可証を受領し、ご依頼者へ報告・納品します。

📌 ポイント:
許可証には、転用後の用途や注意事項が記載されていますので、行政書士が内容を解説し、今後の注意点も説明してくれます。

行政書士に依頼するメリット

  • 複雑な書類作成や役所との調整をすべて代行
  • 不許可リスクの高い案件でも事前調整により通しやすくする
  • 法改正やローカルルールを踏まえた確実な申請

「役所に何度も足を運ばずに済む」「不安を解消できる」という点でも、多くの方が利用されています。

自分で手続きをする場合の注意点

もちろんご自身で手続きすることも可能ですが、以下の点に注意してください。

  • 事前相談は必ず行うこと(相談なしで申請すると、門前払いのケースも)
  • 書類の不備や誤記に要注意(差戻しや許可遅延の原因)
  • 許可が下りるまでは農地転用行為を絶対に行わないこと

農地の取り扱いは法規制が厳しく、意図せず違反してしまう例も多いため、慎重に進めることが大切です。

よくあるトラブルと注意点

  • 相続した農地を転用しようとして不許可
  • 住宅用地として購入した土地が農地だった
  • 建築確認申請を先に出してしまい、農地転用が下りない
  • 行政指導を受け、原状回復命令が出たケース

農地法違反の罰則は重く、3年以下の懲役または300万円以下の罰金も規定されています。
さらに、違反状態を解消しないと行政代執行(強制撤去)されるリスクも。

農地の取り扱いは、必ず専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

農地転用許可は、「ちょっと駐車場に」「畑に家を建てたい」と思っても、農地転用は手続きが煩雑で、法規制も厳しいため、簡単にはできない手続きです。

「自分で手続きするのはちょっと不安…」など、困ったときは、行政書士が頼れるパートナーです。
お気軽にご相談くださいね。

次回予告

次回は【内容証明郵便の活用法と実例解説】をお届けします!

クーリングオフや借金の催促など、「言った・言わない」のトラブルを防ぐ強い味方
こちらもお楽しみに!

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