農地転用許可の取り方と活用事例|太陽光発電・駐車場・倉庫建設など5つの活用法

キリヒラク
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こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。

リク
リク

農地を別の用途で使いたいけれど、何から始めればいいの?

空いている田んぼを駐車場にしたい

アイミ
アイミ

農地に太陽光発電を置きたい

キリヒラク
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そんな計画を立てている方、まず最初に立ちはだかるのが農地転用許可です。

リク
リク

申請って難しいのかな?

アイミ
アイミ

誰に相談したらいいんだろう?

キリヒラク
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そんな不安を持っているあなたに、今回は農地転用の基本から活用事例まで、やさしく解説します。

農地転用とは、農地を農業以外の目的(住宅、駐車場、店舗、倉庫、太陽光発電など)で使うために、行政から許可をもらう手続きのことです。

日本では農地は食料生産を守るために、農地法という法律で用途が制限されているため、勝手に転用すると法律違反になります。

農地法とは

農地法とは、農地の権利移転や利用、転用などを規制し、農地を守るための法律です。

目的は、農地を勝手に宅地や駐車場などにしないようにする
農業を安定的に続けられるようにする
無秩序な土地利用を防ぐ

簡単にいうと、「農地は勝手に用途を変えたり、人に譲ったりできないので、必ず農地法の許可や届出が必要」というルールです。

許可が必要なケース

農地は「農地法」で守られているため、農業以外に使うには必ず許可が必要です。

代表例は以下のとおりです。

  1. 駐車場にする場合
    月極、コインパーキング、イベント用駐車場など。舗装の有無は関係ありません。
  2. 太陽光発電設備を設置する場合
    架台や基礎を設置した時点で農地ではなくなるため、必須です。
  3. 倉庫や事務所を建てる場合
    農業と関係のない倉庫や事務所は許可が必要です。
  4. 資材置き場・作業場にする場合
    建設資材や重機などを置く場合は転用扱いになります。
  5. 住宅や店舗を建てる場合
    個人住宅、賃貸住宅、商業施設すべて対象です。

許可が不要なケース

反対に、以下のような場合は許可が不要になることもあります。

  • 市街化区域内で、届出制の地域
    農地法の「許可」ではなく「届出」で済む場合があります(必ず農業委員会に確認してください)。
  • すでに宅地や雑種地として登記されている土地
    見た目が畑でも、登記上農地でなければ不要です。
  • 農業用施設の設置
    ビニールハウスや農機具置場など、農業に直接使う施設は許可不要です。

許可の種類と申請窓口

農地転用許可は、農地法により大きく2つに分かれます。

種類内容窓口
4条許可自分の農地を自分で農業以外に使う市町村農業委員会
5条許可農地を他人に売ったり貸したりして農業以外に使わせる都道府県知事(または政令市長)

※市街化区域内は「許可」ではなく「届出」になるケースあり

手続きの流れ

アイミ
アイミ

許可が必要だとわかったら、何から始めればいいの?

キリヒラク
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という方のために、流れを整理しました。

事前相談(農業委員会・県庁)

土地の場所や計画を伝えて、許可の可否や必要書類を確認します。
このとき都市計画法や建築基準法の制限も確認しておきましょう。

必要書類の収集
  • 登記簿謄本
  • 公図
  • 案内図・現況写真
  • 測量図または配置図
  • 土地利用計画書
  • 隣接地所有者の同意書(必要な場合)
図面作成・計画の具体化

建物や設備の配置、面積、用途を明確にします。

申請書の作成と提出

市町村農業委員会へ提出します(5条許可の場合は県知事宛て)。

審査・現地調査

農業委員会や県職員が現地を確認します。

許可証の交付

通常1〜2か月程度かかります。規模や条件によっては長くなることもあります。

よくある不備と回避策

リク
リク

せっかく申請したのに、やり直しになってしまった…

キリヒラク
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そんな残念な事態を防ぐため、よくある不備とその回避策を知っておきましょう。

よくある不備実例回避策
登記情報と現況が一致しない登記簿では農地だが、現況は駐車場事前に登記簿を取得し、必要なら地目変更
図面の精度不足寸法や方位が曖昧な手書き図測量士や設計士による正確な図面を用意
境界トラブル工事中に隣地所有者から苦情申請前に境界杭を確認し、立会いを実施
他法令の許可漏れ農地法許可後に都市計画法でNG他法令の確認を同時に行う
申請理由が不明確「とりあえず置きたい」では不許可利用目的・経済的理由を明確に記載

行政書士に依頼するメリット

農地転用の手続きは、書類の種類も多く、他法令との兼ね合いもあります。

行政書士に依頼すると、次のようなメリットがあります。

  • 許可可能性を事前に判断してくれる
    無理な計画を早めにストップできるので、余計な出費や時間を防げます。
  • 書類をすべて任せられる
    登記簿、公図、図面、計画書など、面倒な書類作成を一括対応してくれます。
  • 他法令もまとめてチェック
    都市計画法や建築基準法、景観条例などの規制も事前に確認してくれます。
  • 役所とのやり取りを代行
    追加資料の提出や調整も任せられるので、平日に動けない方でも安心です。
  • スケジュール管理が徹底している
    許可が下りるまでの工程を管理してくれるので、工事や契約の予定が立てやすくなります。

まとめ

農地転用は「許可が必要かどうかの判断」から始まり、書類準備や他法令の確認まで幅広い知識が必要です。

一度の申請で通すためには、事前準備と正確な情報がカギになります。

リク
リク

少しでも不安がある

アイミ
アイミ

忙しくて手続きに時間を割けない

キリヒラク
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という方は、行政書士に相談して、安心・確実に進めていきましょう。

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