産業廃棄物収集運搬業の許可取得ガイド|トラック購入前に知っておくべきこと

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こんにちは。キリヒラク行政書士オフィスの行政書士 小寺です。

リク
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産業廃棄物の運搬業を始めたい!まずはトラックを買わなきゃ

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…と、その前にちょっと待ってください。

実は、許可を取る前に車両を購入してしまうと、無駄な出費ややり直しになる可能性があります。
なぜなら、許可要件には「車両の種類・数」「車検証の名義」「駐車場の確保」など、細かい条件があるからです。

この記事では、

  • 許可取得の基本条件
  • トラック購入前に確認すべきポイント
  • よくある失敗例と回避策
  • 行政書士に依頼するメリット

を、わかりやすく解説していきます。

産業廃棄物(工場や事業所から出るゴミ)を運搬するためには、都道府県ごとに「収集運搬業の許可」が必要です。

許可には2種類あります。

  1. 積替え・保管なし … 廃棄物を排出元から処分場まで直接運ぶ
  2. 積替え・保管あり … 中間施設で一時保管する(要件が厳しい)

許可取得の基本条件

産業廃棄物収集運搬業の許可は、単に「トラックを持っているからOK」ではなく、法律や条例で細かく要件が定められています。

特に初めての方は、この条件を見落としがちです。

車両の確保

  • 許可申請時に「この車両で運びます」と明記。
  • 車両の種類は運ぶ廃棄物に合わせる(例:粉状廃棄物なら密閉車両)。
  • 車検証の使用者欄が法人または個人事業主の名義になっていること。

駐車場の確保

  • 自社所有なら登記簿謄本、賃貸なら契約書が必要。
  • 車両台数分のスペースがあることを証明する必要あり。

講習会修了

  • 「日本産業廃棄物処理振興センター」主催の講習受講と修了証が必須。
  • 受講予約は数か月先まで埋まることがあるので要注意。

欠格要件に該当しないこと

  • 過去5年間に産廃関連の法令違反がないこと。
  • 暴力団関係者でないことなど。

財務要件

  • 債務超過や納税滞納がないこと。
  • 法人の場合、直近の決算書が必要。

トラック購入前に確認すべきポイント

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許可取得後に買えばいいじゃない?

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という考えは要注意です。
車両は申請書に記載し、写真や車検証の写しを提出する必要があるため、購入時点から要件を満たしていなければなりません。

チェックリスト

  • 車両の種類
    廃棄物の形状に合っているか(液体→タンク車、粉末→密閉型)。
  • 所有かリースか
    リース可だが、契約期間が短いと更新時に不備になりやすい。
  • 名義
    法人名義または申請者本人名義であること。
  • 駐車場の契約状況
    法人名義での契約か、必要台数分の駐車可能か。
  • 所在地
    許可を取る都道府県内に保管場所があるか。

よくある失敗例と回避策

よくある失敗なぜ起こる?回避策
車両の要件を満たさない車種・構造が合わない、名義が違う購入前に仕様を専門家に確認
講習会予約が取れず申請遅延人気時期(年度末など)はすぐ満席半年前から予約状況を確認
駐車場契約書に法人名がない個人名義で契約していた名義変更を事前に行う
廃棄物種類の追加で再申請初回申請時に対象を絞りすぎた将来運ぶ可能性のある廃棄物を事前申告
リース契約期間が短い更新時に契約終了し書類不足契約期間を長期(3年以上)に設定

行政書士に依頼するメリット

  • 車両・駐車場の事前要件チェック
    車両購入前に「このトラックなら許可が下りるか」を判定。
    駐車場契約書や位置図も事前に精査。
  • 申請書・添付書類の完全作成
    書類は都道府県ごとに書式や必要書類が異なる。
    写真の撮り方、封筒の宛名まで細かく指示してくれる。
  • 複数都道府県の同時申請が可能
    県境をまたぐ運搬は各県で許可が必要。
    行政書士なら一度の情報提供で全ての申請を並行処理。
  • 不備・差戻し防止
    期限切れ書類や記載ミスを事前に防止。
    法改正や運用変更にも即対応。
  • 更新・変更届の期限管理
    許可は5年ごとの更新が必要。
    車両の追加や廃車時の変更届も代行。
    更新忘れで許可失効、という致命的ミスを防げる。

まとめとアドバイス

  • 許可取得前に車両購入は要注意
  • 車両・駐車場・廃棄物の種類は事前に決定
  • 講習会の予約は早めに
  • 行政書士に相談すれば、要件確認から申請まで一括で進められる
キリヒラク
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「とりあえず車両を買ってから…」ではなく、
「許可の要件を満たす車両を選ぶ」のが正解です。
無駄な出費や時間ロスを防ぐためにも、まずは専門家に相談してみましょう。

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